トム・クルーズ来日!「ミッション:インポッシブル/プロトコル」世界最速記者会見 写真:Hiromi.k/AOL

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1日(木)、映画「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の記者会見が東京で行われ、製作・主演のトム・クルーズ、共演女優のポーラ・パットン、ブラッド・バード監督が出席した。11か国に及ぶワールドツアーの出発点を東京に選び、記者会見自体を東京とドバイでしか行わないという超プレミアムなこの機会。テレビカメラ70台、スチールカメラ150台、総勢600名のマスコミで会場は熱気に包まれた。


あの有名なテーマ曲と共にドバイの砂漠を模したステージに登場した3人は、昨夜日本に到着し、27時間という短い滞在にも、疲れを見せず終始プロフェッショナルでリラックスした表情。私は午前中に映画を拝見して会見に臨んだが、大迫力のシーンを演じた大スターが、それを監督した人が、今、目の前にいるなんて、なんだか夢を見ているようだった。

「ミッション:インポッシブル」シリーズは、トム・クルーズ演じる諜報員イーサン・ハントが常にスポットライトを浴びるが、最新作では彼がチーム・リーダーとなり絶妙のチームワークで超難関の任務にあたる。製作現場でのチームワークは?と聞かれると、トム・クルーズは「素晴らしいチームワークだった。キャストと監督で毎日長時間働いたし、とにかく何ができるかってことだけを考えていた。特にブラッド監督を褒めたい。「Mr.インクレディブル」「レミーのおいしいレストラン」など、多くの素晴らしいアニメ作品を監督しているが、観客を引き付けるストーリー作りができる。ブラッド監督の初めての実写映画に関われて光栄だ。」と監督をベタ褒め。それに応えるように監督も「トムとはずっと仕事がしたかった。今回のチームの4人の俳優はそれぞれ違うリズムを持っているが、揃うと4重奏のように美しいハーモニーを奏でる。」とご満悦の様子。

そのブラッド監督は、アニメと実写映画の製作で最も違うところは?と聞かれると、「俳優を使えることと即興性かな。思いついたアイデアを次のテイクで試すことができるし、すべて映像でおさえてあるので、選んであとで試せる。しかしアニメでは少しずつ少しずつ積み重ねて作っていく。今回は素晴らしいキャストだったので、アイデアをどんどん出しても、どれも嫌な顔せず挑戦してくれた。みんな楽しみながらやってくれたんだ。」とプロ中のプロ達が揃う現場の様子が垣間見れた。

紅一点、女性諜報員ジェーン・カーターを演じたポーラ・パットンは、「ジェーンという役は、無邪気で純粋さもあるけど、強さも持ち合わせていて自分と似ている。私は銃撃戦も演じたけど、心の中では平和を望む心やおしとやかさもあるしね。強さの象徴としてジェーンが表現したことは、戦ってなんでも殺せばいいということでなく、内面の強さ。強くなるために、"男性"になることはないのよ」と女性として強く同感するコメントも。これに対し、トムが「ポーラは本当に才能があって、トレーニングにも演じることにも真剣に取り組んでくれた。お礼と言いたい。」と言うと「自分の人生でこんなに最大級のほめ言葉をもらったのは初めてだわ」と感激するシーンもあった。

トム・クルーズは、終始一貫、プロらしい落ち着きを払った態度で会見に臨み、「挑戦して、不可能だと思った出来事があるか?」と聞かれると「そういうことはないんだ。自分は絶対にあきらめない人間だし」と、実生活でも"Never Give Up"な事実を明かす。「自分が関わっていることが好きなんだ。人々に素晴らしいエンタテイメントを届けることが好きだし、そのチームの一員であることに情熱を注いでいる。新しいものを創造することでインスピレーションが湧くし、エネルギーが出てくるんだ。僕は全人生をエンターテイメントに尽くしたいと思っていて、それに携わっていられるのは、本当にラッキーだと思う。その情熱は年をとっても減っていかない。」となんだかこちらまで熱くなるようなコメントも。現場では36時間ぶっとおしで働くことがあったが、素晴らしいチームワークで乗り越えたということで、49歳になるトム・クルーズの若さの秘訣を見た気がした。とてもその年には見えないけれど。今回、主役だけでなく製作者としても名を連ね、「皆がベストを尽くせるような環境づくりに尽力した」と、超大物俳優でありながら、周りへの気配りを忘れないトム・クルーズらしい顔が見えた。

「とにかく遊園地の乗り物みたいに始まったら止まらないような、あるいはポップコーンを食べる手を止めて見入ってしまうような、驚きと楽しさのある映画を作りたかった」というトム・クルーズ。一流の監督とキャストをチームに加え完成させた自信作「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」は12月16日(金)より全国ロードショー。