グラデーションの美しさにうっとり!
お目当てはコレ!喫茶店のフォトジェニックなアレンジコーヒー&紅茶3選

懐かしのメニューに心和む喫茶店ですが、グラデーションになった層が美しいアレンジコーヒー&ティーといった、こんなインスタジェニックなメニューも楽しめるって知っていましたか?今回はお目当てにしたい、おすすめ喫茶の一杯をご紹介します。

1.〈“T”〉/下北沢

1982年の開店当時からオーナー夫婦で切り盛り。専門店ではないが、ブランドや産地に関係なく、店主がおいしいと思った紅茶やフレーバーティーを10種類以上取りそろえる。茶葉はその都度変わるので、行くたびに違った味わいが楽しめるのも魅力。

パスタや自家製スイーツはどれも本格的。

(Hanako1150号掲載/photo : Michi Murakami text : Emi Suzuki)

2.〈十一房珈琲店〉/有楽町

1978年創業、ネルドリップ&自家焙煎のスタイルを貫く店。オープン時の〈カフェ ベシェ〉から移転を機に現在の店名に。

店内は真空管アンプからジャズの名盤が静かに流れる。

2年前から店主を務める長谷川能一さんのドリップは見惚れるほど繊細で、一滴ずつ丹念に湯を落とし、一杯の抽出に実に4分を要する。ウェッジウッドのカップに注いだコーヒーはとろりと滑らかで、清く澄んだ味わい。

長谷川さんが焙煎する豆は20種ほど、ブレンドだけでライトローストからイタリアンローストまで5種そろう。

抽出を待つ時間さえ心地よい、銀座のコーヒーの美学を伝える店。

(Hanako1142号掲載/photo : Kiyoko Eto text & edit : Yoko Fujimori)

3.〈珈琲と紅茶とバロック音楽 平均律〉/学芸大学

「うちは、初めてでもすぐ店になじんでもらえる。結婚した人達もいるんですよ」と店主の有賀えりささん。昨年、最愛のご主人が他界してからは、1人で店を切り盛りしている。

ご主人は70年代に喫茶専門学校の講師を務めた喫茶店のプロ。ある日、友人と吉祥寺を歩いていて耳にした平均律の美しさに感動し、自らの店を持ちたいと考えるように。そして80年に原宿の裏路地で開いたのが、コーヒーとバロック音楽の店だった。ブランクをへて17年前に学芸大学に場所を移してからは、自家製のケーキや中国茶のメニューも増やした。

梁や柱、華奢な背もたれの椅子まで、古材を取り入れた内装は、古民家再生の第一人者である石川純夫氏によるもの。

仕切り壁に幾何学的なのぞき窓をあしらったテーブル席のつくりは、氏の建築物の中でも珍しいのだとか。ぜひご注目を。

(Hanako1150号掲載/photo : Kenya Abe text : Hiroko Yabuki)