「海鮮丼(イクラ入り)」(1500円)。大ぶりにカットされ、食べ応え満点。卓上には生醤油を用意

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新鮮な海の幸が集まる福岡の台所・長浜鮮魚市場(福岡市中央区)と隣り合う「長浜市場会館」には、九州の旨い魚をリーズナブルに、そして豪快に堪能できる店が多数ある。なかでも今回は、選りすぐりの5店を紹介。ここでしか味わえない“捕れピチ鮮魚”を食べに行こう!

【写真を見る】「刺身定食」(1400円)。ブリ、タイ、サーモンなど日替り7品のネタが入る

■ 安くて旨い海鮮料理の店「味処 一魚一栄」

料理歴20年以上の藤田政也さんが腕を振るう海鮮料理店「味処 一魚一栄(いちぎょいちえ)」。自慢の海鮮料理を求め、週末はおよそ600人の客が訪れることもある行列店だ。

なかでも人気の「海鮮丼(イクラ入り)」(1500円)は、サーモンやハマチ、マグロの漬け、イクラ、イカなどのネタがあふれんばかりに盛られた一杯。口に入れた瞬間に、プリッと心地よい弾力が感じられるのは、その日に仕入れた鮮魚を使うからこそ。とろろやうずら玉子のトッピングを混ぜると、味の変化も楽しめ、お茶碗2杯分ほどが入ったご飯も軽く平らげることができる。

特に、大勢の人でにぎわう昼時に訪れる客のために、日替り7品のネタがのる「刺身定食」(1400円)や、「ミニ海鮮丼&ブリ大根セット」(850円)など、人気料理を組み合わせたランチメニューも用意する。

[味処 一魚一栄]福岡県福岡市中央区長浜3-11-3 市場会館1F / 092-724-7303 / 8:00〜22:00、月曜〜17:00 / 休みなし

■ 豪快な漁師メシが味わえる「お食事処 福魚食堂」

「お食事処 福魚(ふくうお)食堂」は、元仲買人の大将と料理歴40年以上の女将が営む食堂。仲買人である大将の息子から仕入れる、大ぶりの鮮魚が人気。料理はどれも豪快で、ボリュームのある“昔ながらの漁師メシ”。魚を丸ごと1匹使った「煮付け」が900円、タイの刺身とあら炊きが付いた「鯛三味」が800円と、味はもちろん、コスパのよさが好評だ。

鮮度抜群の刺身はプリッとした歯応えと甘味が特徴。イチオシの「特上海鮮丼」(1500円)は、タイをはじめ、ブリやサーモン、イカ、ウニ、イクラ、カニなどのネタが9品ものる。カウンターに並ぶ焼き魚をはじめ、唐揚げや煮付けは、単品での注文はもちろん、おかわり自由のご飯、みそ汁、小鉢が付いた定食にすることもできる。

「お食事処 福魚食堂」は、市場会館のなかでも1番早い朝5時から営業。「塩さば定食」や「サケ塩焼定食」といった朝ごはんメニューは、全6種類並び、600円で楽しめる。昼は、11時過ぎから混み合うため、オープン直後から10時半ごろまでが狙い目。いつもより少し早起きをして、旨い魚をお得に堪能しよう。

[お食事処 福魚食堂]福岡県福岡市中央区長浜3-11-3 市場会館1F / 092-711-6300 / 5:00〜15:00(LO14:30) / 日曜休み

■ 魚の旨さとコスパのよさに感動!「大衆食堂 まさ味」

有名ホテルの和食店などで修業を積んだ店主・井上正美さんが腕を振るう「大衆食堂 まさ味」。ほぼ毎朝4時に市場に出向き、魚を見続けてきた店主が、玄界灘や日本海などで水揚げされた魚介類を厳選する。その旨さは、魚を知り尽くした市場関係者も太鼓判を押すほど。

「特上海鮮丼」(1300円)は、本マグロやウニ、甘エビ、イクラなど、特製醤油に漬け込んだ9種類のネタが楽しめる。“身の心地よい弾力と歯ごたえを存分に楽しんでほしい”と、ネタは別皿に盛るのがこだわり。丼にして食べるのもよし、そのまま刺身として堪能するのもよし。ご飯大盛り(無料)にしても、バランスよく食べられるほどネタの量が多く、コスパも優秀だ。

醤油やみりんなどの甘濃い味付けの特製ダレが、ふっくらとした魚の身に染み込んだ「天然鯛のあら炊き」も食ツウを唸らせる。「天然鯛のあら炊き定食」(980円)でも楽しめる。また、「カンパチかま定食」(780円)や、「天刺定食」(1700円)、「刺身定食」(1080円)、「あらかぶ定食」(1380円)、「天ぷら定食」(860円)といった定食も多彩にそろえる。

[大衆食堂 まさ味]福岡県福岡市中央区長浜3-11-3 市場会館1F / 092-711-6312 / 8:00〜14:00、17:00〜21:00 / 日曜・祝日休み、不定休

■ ネタの新鮮さと豊富さは地元でも評判「市場食堂 博多 魚がし」

「市場食堂 博多 魚がし」(福岡市中央区)は、板前歴約25年になる井上 武さんをはじめ、凄腕の和食職人たちが地元の旬魚をリーズナブルに食べさせてくれる鮮魚食堂。2代目として暖簾を守り続ける井上さんは、15歳から初代の父の元で店を手伝いながら料理を学んだ。開業以来10年以上、その味と価格を守り続けているのも人気の理由だ。

丸1匹の活アジを盛る「アジの活き造り」(1500円〜)には、福岡・玄界灘産アジを使用。プリッとした身は心地よい弾力で、特に6月から10月は脂がのって旨い。また、長崎・対馬産のアカムツなど、九州各地のブランド魚を厳選して調理する。

また、「カボスポン酢」や「煮付けのタレ」、「海鮮丼のタレ」、「刺身醤油」(各400円)など、オリジナル調味料は博多みやげとしてもオススメだ。テーブルとカウンターで50席を備える店内は、広々として混雑時でも待ち時間が少なく、大人数で利用するのにもってこい。早朝7時から営業し、周辺のビジネスホテルを利用する出張客や観光客の朝食利用も多い。

[市場食堂 博多 魚がし]福岡県福岡市中央区長浜3-11-3 市場会館1F / 092-711-6339 / 7:00〜14:00、17:00〜売切れ次第終了(夜は要予約) / 日曜・祝日休み(ランチは無休)

■ 市場直送のネタを贅沢に使う「市場ずし 魚辰」

市場会館のなかで、唯一の回転寿司店「市場ずし 魚辰」(福岡市中央区)。市場直送にこだわり、玄界灘で水揚げされた魚を中心に仕入れるネタは、鮮度のよさも折り紙付き。シートに記入してオーダーする気軽なスタイルで、捕れたての旨い魚をリーズナブルに味わえる。

価格は、ひと皿108円から、216円、324円、432円、540円までを用意。定番のネタをはじめ、仕入れで内容が替わる極上ネタ、6月から10月はアジなど、その時期の旬のオススメまでそろう。カウンター前で職人がにぎってくれるので、旬の魚を聞いてみるなど、会話を楽しみながら注文できるのも魅力だ。

その他、650円から楽しめる格安ランチもあり、バラエティー豊かなメニューが並ぶ。店内は、“福岡の旨い魚が食べたい!”と集まる国内外の観光客で連日大にぎわい。近年は外国人客の増加に合わせて、英語・中国語・韓国語のメニュー表も用意する。

[市場ずし 魚辰]福岡県福岡市中央区長浜3-11-3 市場会館1F / 092-711-6340 / 9:30〜21:00(LO20:30)、日曜・祝日11:00〜 / 休みなし(九州ウォーカー・九州ウォーカー編集部)