竹隆庵岡埜 本店(根岸)の「いちご大福」(左)、赤坂 松月(赤坂)の「あまおういちご大福」(中)、雪華堂 江古田駅前店(江古田)の「いちご雪大福」(右)

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いちご大福といえばどうしてもイチゴが注目されがちだが、大福というからにはあんこも重要視しなければならない要素だ。しかも、昨今ではつぶあん派とこしあん派が激論を繰り広げているなか、もう一つの勢力"白あん派"が台頭しているという。早稲田大学いちご大福研究会(以下、いち研)でも、幹事長の池田さんはじめ、白あん派が大勢いるらしい。そこで今回は注目の白あんタイプのいちご大福をピックアップ!

【写真を見る】「気付いてましたか?」って何が??

■ 早稲田大学いちご大福研究会

2016年1月5日(イチゴの日!)に発足。いちご大福の感想を投稿していたSNSが話題となり各メディアでも注目を集め、わずか2年で登録人数は550人という巨大サークルに成長。主にいちご大福の食べ歩き、批評、開発・研究などを行う。幹事長をトップに、研究部、企画部、広報部、渉外部の4つの部署からなる。今回登場してくれたのは幹事長の池田武晋さん、研究部長の福武礼菜さん、企画部長の遠山茜さん、同副部長の高久翔伍さん。

■ 愛らしい見た目とは裏腹にビビッドな存在!

いち研のなかでも支持層が多く、つぶあん・こしあん論争に割って入った新勢力の白あんだが、一般層での支持率はどうなっているのだろうか。事前に東京ウォーカー編集部の公式Twitterアカウント(@TokyoWalker)でアンケートを実施したところ、次のような結果に。

■いちご大福、あなたは何あん派?:こしあん派48% つぶあん派28% 白あん派12% クリーム系12%(クリームのみ、あんこ+クリーム含む)

最下位となり、まだまだ支持率が低い白あん派だが、そのさっぱりした甘さからイチゴの酸味を鮮やかに感じられたり、イチゴの色が映えたりと、その可能性はまだまだ未知数。自身も白あん派だという幹事長の池田さんはじめ、メンバーたちは白あんをどう評価するのか…⁉

用意されていた3種類のいちご大福を試食しようとするいち研メンバーたち。ところが、いちご大福を持った編集部員が遠慮がちに「あの〜、私を見て何か気付いてましたか?」と言い出して…。

実は彼女、白あんのいちご大福と同じ色使いの愛されメイク、うさぎメイクをほどこしていたのだった。「あ!本当だ!かわいい!」(福武さん)、「学校にもいるよね〜」(遠山さん)と女子チームには好評。一方の男子チームは…無反応。それよりも早く試食したそうだ。

いよいよ試食。うさぎメイクにはいまひとつ反応を示さなかった男子チームだが、いちご大福となると俄然前のめりに。ちなみに男子の池田さん、高久さんの2人はどちらも白あん派だ。池田さんいわく「白あんは人気がないんじゃなくて、みんなまだ出合っていないだけ!」だとか。

いちご大福の計測データ収集は編集部員の義務。早く食べたい衝動を抑えて、今回も慎重に計測に取り掛かる。うさぎメイクの編集部員はフレーム外から見守っている…のかと思いきや、化粧直しで一時退席するという大胆な行動も。

淡いカラーリングの白あんのいちご大福は、その見た目から女子チームにも人気。一見遊んでいるように見えて、試食後のコメントは鋭い。白あん派が多いいち研の評価やいかに⁉

■ 赤坂 松月「あまおういちご大福」(赤坂)は透け感がそそる!

大正6年創業の老舗和菓子店。白あんのあまおういちご大福のほか、とちおとめを使用した「小豆こしあんいちご大福」(220円)もあり。エンドウ豆入りの餅で作った「まめ大福」(200円)、大納言小豆を加えた皮むき小豆あんを、山芋の入った薯蕷饅頭の生地で包んだ「一ツ木饅頭」(190円)も人気商品。

■ 雪華堂 江古田駅前店「いちご雪大福」(江古田)は味わいに清潔感!?

甘納豆が人気の和菓子店。小さいインゲン豆・手芒豆(てぼうまめ)で作った白あんをいちご大福に使用。とくにあまおうとの相性がよく、期間限定ながら同店のもうひとつの看板商品に。ほかに「どら焼き」(3種各173円)、幅広い年代に人気の「福分けあまなっとう」(270円)もおすすめ。

■ 竹隆庵岡埜 本店「いちご大福」(根岸)の優しい味わい

餅米にうるち米のわれ米(こごめ)を配合した「こごめ餅」で、つぶあんとこしあんの中間の「つぶしあん」を包んだ「こごめ大福」(248円)で知られる。いちご大福のほか、秋には岡山産の高級ぶどう「瀬戸ジャイアンツ」を丸ごと1粒使用した「ぶどう大福」(291円)も期間限定で登場する。

今回の試食で、白あんは滑らかな口当たりと控えめな甘さがイチゴの味を引き立てる効果があるということがわかった。今後、ブームを巻き起こしそうな予感さえある白あんのいちご大福。「前から白あんに注目してたんだよね」とドヤ顔でいちご大福通を気取るなら、白あん派に改宗するのは今しかない!(東京ウォーカー・企画・構成/クエストルーム、取材・文/高橋ダイスケ、撮影/柴田ひろあき(試食シーン、いちご大福、雪華堂)、井上洋平(赤坂 松月、竹隆庵岡埜))