20〜30代の独身女性の彼氏がいない確率が50%を超える今。いつの間にやら少数派になった彼氏持ちの女性の中には、彼氏はいるもののセカンドポジションのまま、いつまでたってもファースト(本命)になれない女性たちがいます。彼女たちが本命になれない原因は何なのでしょうか……。彼女たちの過去の恋愛から、その原因を探っていきます。

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今回お話を伺ったのは、神奈川県で事務の仕事をしている松田真央さん(仮名・37歳)。ショートヘアに色味のないナチュラルメイク、そして150センチちょいの小柄なところから、年齢よりも若く見えます。服装は、ジーパンと淡い色のオーバーサイズのVネックセーター、ノーブランドの黒のショルダーバックに、アクセサリー類はなし。女性らしいものが見当たらず、やや女性的な魅力が弱い印象を受けました。そんな彼女のセカンド気質はどこにあるのか――。生い立ちや、学生時代の恋愛から話を伺っていきます。

「出身は神奈川県で、両親と6歳、2歳上に姉、3歳下に弟がいる5人家族です。両親は厳しくはなかったです。というか、兄弟が多くて、しかも私は3番目の娘だったので、ほぼかまってもらえなかった感じですね。私の面倒は主に1番上の姉が見てくれていました。なので、1番上の姉とはずっと、今でも仲良しですよ。2番目の姉とは小さい頃はよくケンカしていましたね。弟はそれなりにかわいかったんですが、母親が弟にべったりで、それによくやきもちを焼いていました。今では私以外は全員が結婚しちゃって……。お正月は家族だけの集まりでも大人数で、毎回お年玉の出費がきついですよ(笑)」

初めて彼氏ができたのはいつですか?

「短大の時です。友達の紹介で知り合った同い年の男性でした。高校までは好きな人はいたんですが、ずっと振られていたんです。中学からずっと同じ人が好きで、4回告白して、4回振られました……。中学に1回、高校で3回ですかね。その人とは仲良くしていたんですが、どうしても女性として見れないと言われ続けましたね。でも嫌いと言われたわけでもないし、仲良くしてくれていたので、もしかしたら今ならいけるかも!って思っちゃうんですよね。

高校を卒業後も彼のことが忘れられなかったんですが、それを見かねた友人が男の子を紹介してくれたんですよ。彼はどちらかというとカッコいい部類に入る人で、顔というより、雰囲気がイケメンでした。スラッとして身長も180センチぐらいありましたから。最初こそまったく乗り気になれなかったんですが、グループで何回も遊ぶうちに彼と一緒にいることが楽しくなって、結果、私から告白して付き合いました。初めてのお付き合いは楽しいことばかりで、四六時中彼のことを考えていました」

恋愛体質が初めての彼氏で浮き彫りに……

在学中は彼に毎日メールをして、毎日会いに行くような日々だったと言います。

「どうしても毎日会いたかったんです。彼は大学生で、別々の学校だったので本当に無理して、1日10分でもいいからと彼と約束して会っていましたね。メールも毎日、おはようからおやすみまで毎日していました。誰かと付き合うってことは、四六時中一緒にいることだと思っていたんです。もう、彼と結婚したいとさえ思っていましたから。一緒に買い物に行くと、『2人の新居にはこれを置きたいね』とか言っちゃってましたね……。そんな頭の中がお花畑状態だったので、その行為や思いが彼を追いつめていることにまったく気づいてなかったんですよ。彼はずっと私に合わせてくれていたから……。私はラブラブだと思っていた中、突然別れを告げられました。納得いかなくて、何度も話し合って、最初に別れ話をされてから別れるまでに半年を要しました。まぁ私が嫌だと言い続けていただけなんですがね……」

失恋を機に、合コンや、友人に紹介を頼んだりと、新しい彼氏をやけになって探し始めたそうです。

「とにかく早く彼のことを忘れたかったんです。6年間片思いしていた初恋の人のことを忘れさせてくれたのは付き合った彼だったので、今回の恋も忘れるためには次の恋愛だと思ったんです。それで、1度合コンをして、その中に気に入った人がいなければその中の1人に別の友人を誘ってもらって合コンをする、というのを繰り返してました。何度も繰り返していると、カッコいい人や好きになれそうな人も現れます。でも、何度か2人で出かけることはできても、連絡が徐々に取れなくなったり、他の人を紹介してと言われるなどあからさまに自分に興味がないことを伝えられたり、散々な結果でしたね……。

私は結婚願望が強くて、自分の家族のように、兄弟をいっぱい作りたかったんです。だからとにかく早く結婚したかった。4人産むためには年齢を逆算すると20代前半には結婚しておかないと!と小さい頃から思ってましたから。就職活動もうまくいかずにアルバイト生活になっていたこともあり、今すぐにでも結婚して家庭に入りたかった。でも、次に大好きになった人には彼女がいて……。何度もがんばってやっとセカンドの座につけたんですが、まさか最後にはこんなことになるなんて……」

合コン終わりには、ムード満点のバーに男性と2人っきりで行くことも多かった。でも次にはつながらずに悶々とした合コンライフが続いていきます。

子だくさんの夢をかなえたかった。でもやっとつかんだ彼の手は、子供ができても振り向いてくれなかった……。〜その2〜に続きます。