ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ騒動の余波は遂にモード界にも。セレブのポートレートからトップブランドの広告キャンペーンまで、世界的に活躍するファッションフォトグラファー、テリー・リチャードソン(Terry Richardson)。露骨な性描写の作風でも知られる彼。世間がセクハラにより過敏に反応する今、テリーに関して兼ねてから数多くのセクハラ疑惑が浮上していたことを受け、『ヴァニティフェア』や『GQ』などを発行するコンデナスト・インターナショナルが彼の起用を一斉禁止することが明らかとなった。

英『テレグラフ』紙によると、コンデナスト・インターナショナルのヴァイスプレジデント、ジェームズ・ウールハウス氏は2017年10月23日(現地時間)、「テリー・リチャードソンの起用を禁止する」という内容の社内メッセージを各国の代表取締役に送信。また編集スタッフにも、「リチャードソンが手がけた作品で、これから掲載される予定のものがあれば、廃棄もしくは他の写真と差し替えるように」と指示を出したという。

英『ザ・タイムズ』紙は2017年10月22日(現地時間)、「『ファッション界のハーヴェイ・ワインスタイン』はなぜいまだにファッショニスタたちに尊敬されているのか」という内容の記事を掲載。「ファッション界のハーヴェイ・ワインスタイン」とは、すなわちテリーのこと。コンデナスト・インターナショナルは、この記事が公開されてから24時間以内に社内メッセージを送っていたと英『テレグラフ』紙は報じている。

そんなテリーは先週金曜日に、ニュースサイト<ハフィントンポスト>に次のような声明を発表。

「私の作品や撮影時のスタイルを理解した上で、撮影に同意した成人女性たちとコラボレーションをしてきました。それに他のプロジェクト同様、すべての女性たちは許可書にサインをしています」

「仕事のオファーや脅迫を駆使して、女性たちの意に反することをさせたことは一度もありません」

「女性たちに十分敬意を示していたつもりです。彼女たちが自分の意志で自由に選択できるように気を配っていました。そのため、自分が歴史修正主義者の標的にされるのはどうも納得いきません」

その後、テリーから英『テレグラフ』紙の記事に対するコメントは発表されていないけれど、彼にとっても大きな打撃になるのは間違いなさそう。このニュースに、他のメディアはどう反応するのか、続報に要注目!

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:Reiko Kuwabara

From:Elle UK