キャリアも波に乗ってきたし、恋愛も十分楽しんだし、「そろそろ人生も次のステップに進もうかな」と考えているウートピ世代。

なかには、「パートナーとそろそろ結婚or同棲かな……」とタイミングを見計らっている人も少なくないかもしれません。

でも、一緒に住むとなると気になるのは「お金」の問題。世の中の同棲カップルはお金のこと、どうしてるの……? 

そこでウートピ編集部では、パートナーと同棲している、または結婚している女性3人を集めて座談会を開いてみました。

引き続き座談会に参加してくれたのは、こちらの3人。

大手町さん(仮名):外資系金融機関勤務/(31歳)/同棲3ヶ月目
三田さん(仮名):PR会社勤務/(30歳)/結婚5年目
春日さん(仮名):フリーランサー/(35歳)/同棲4年目

第1回:同棲しているみなさん、お金のことはぶっちゃけどうしてるんですか?
第2回:同棲カップルのお金にまつわるモヤモヤのリアル

まずはとにかく相手と話し合おう

--全3回にわたってお届けしている「同性カップルの生活費のリアル座談会」も今回で最終回です。ズバリ!これから同棲するカップルに向けて何かアドバイスをお願いします!

 
春日:うーん。まずは「毎月いくらずつ入れよう」とちゃんと話し合うことからかな。いきなり収入を開示するのは難しいと思うから。
 
三田:同棲だけだとねー、結婚じゃないし。「収入、教えてよ」っていうのはハードル高すぎるかも。

春日:ま、年収はいずれわかるし。前回の座談会でも出てきたけど、賃貸契約の時の書類とかでぼんやりわかるとときがくるから。貯金は聞かないとわかんないですけど。
 
--ちなみに相手の貯金額は聞いたほうがいいんでしょうか!?
 
春日:いや、聞かない方がいい。
 
三田:私も途中まで言いませんでしたもん。

春日:貯金は「あるか/ないか」くらいのざっくりした話だけでいいんじゃないかな。貯金の話は置いておいて、とりあえず、今後発生する具体的なお金の話だけしたほうがいいと思います。

--同棲の段階であまり踏み込まないほうがいいんですね。「収入」と「貯金」のことは触れずに、今後の出費とその負担分だけ話し合う、と。

三田:そうそう。逆に言えば、そこだけはちゃんと話し合っておいたほうがいいですよね。フタをせずに。

春日:私の場合、逆に相手の貯金額とか知りたくないかもー。自分の貯金額を教えるのはいいけど。知ってしまうと、「そんなにたくさんあるなら、払ってよ」っていう気持ちが生まれちゃいそう。少なかったら少なかったで「私が払わなきゃ」ってなりそうだし。だから、知らないままでいたい。

--そもそも知りたくない派もいるんですね。でも確かに損得勘定が生まれる原因にもなりかねないってことですよね。

お金の価値観は普段から探っておけ

春日:お金の話って、ホントに仲のいい人、信頼できる人としかできないじゃないですか。だから、パートナーと本気で長く一緒にいたいと思うなら、普段からお金の話をたくさんして、相手と自分の価値観の違いを探っといたほうがいいと思う。たとえば、自分のカードの明細が届いて見るときとかに「私、今月こんなに使っちゃったんだけど、高くない!?」みたいな。自分から積極的に開示してお金の話を持ち出しちゃうんです。
 
--みずから調査を入れるんですね(春日さん策士やな)。
 
春日:それに対して、「それスゴイ使いすぎじゃない?」とか「いや、まあ、そんなもんじゃん」ってコメントが返ってきたりしたら、相手がどういう金銭感覚を持っているかも探れるじゃないですか。他にも、「ビットコインとか外貨預金ってトクなのかなあ〜?」って感じで、お金の話題を振ってみて反応を見るのもいいし。具体的な収入を聞かなくても、そういうふうに相手の金銭感覚とか、だいたいの収入を探る方法はある。

三田:ボーナス時期とかにさりげなく切り出すとかでもいいかもですね。「もーすぐボーナスだけど、どんな感じぃ?(ニヤニヤ)」みたいな。
 
全員:どんな感じぃ!!!(ニヤニヤ)
 
三田:「何に使う予定ー?(ニヤニヤ)」って。
 
春日:そうですね、なんか話題にのせるのでもいいかも。
 

お金の話をしたがらない人には要注意

--なるほど! 普段からお金の話をする習慣をつけておけば、モヤモヤの火種にならないってことですね。私も今日から探偵気分で探ろうと思います。調査しようと思います。
 

春日:あ、でも、ときどきお金の話をしたがらない人はいるから、その場合は付き合い自体をやめておいたほうがいいかも。

--お?
 
三田:それはあるーー!! お金の話できない人は地雷な気がする。
 
--……確かに。「話したがらない」ってなんか裏があるんでしょうね。
 
三田:お金の話をするとはぐらかすとか。
 
--なんだろ。借金あるとか!? 貯金がないとか!!?
 
三田:お金のことを「汚い」と思ってる人、みたいな。
 
春日:そうそう。初対面でも話せるようなカジュアルなお金ネタさえ避けがちな人はやめといたほうがいい気がする。カードの支払額とかFXとか。

以前、お付き合いを考えてた男性に「株やってみたい! でも放置しとくような気楽さで始めたい!」って、デートで話して彼の金銭感覚とか探ったことがあるんです。そういうのは使えると思う。

--お金の話をしたがらない男性は要注意……っと(メモメモ)。

お金について話す日はつくったほうがいい

--ちなみに夫婦になる前提なら、いろいろと把握しなきゃですよね? どうしたらいいんでしょう?
 

三田:結婚したての頃から、毎月いくらずつ貯金するか儀式のように話し合ってました。現在結婚5年目ですが、それはすごくよかった! ルールを決めて、毎月の儀式にするんですよ。「これくらい貯まったねー」とか「来月は旅行でこれくらい消えちゃうねー」とか、そんなことを話すんです。そうすると、すり合わせができて、モヤモヤは消える。
  
春日:お金の話をする日は決めちゃったほうがいいかも。「今日はお金の日!」みたいな。言い出しづらかったら、私たちもういい大人なんだし、「今までの彼ともこういう話はしてるんでっ☆」ってスタンスで。
 
--(その手があったか)

春日:あとは目標を決めてゲーム感覚で一緒に貯めていくのがいい気がします。 

「見える化」がイヤな人は?

--今回、みなさんのお話を聞いて、ふたりのお金を「見える化」するのはすごくいいなって思いました。でも、さすがに貯金額まで見えちゃったらイヤがる人もいそうですよね。

 
三田:イヤがる人はいるかも。
 
--みなさんはどうですか?

春日:あたしは全然いい。
 
大手町:………(モヤモヤ)。
  
私は共通の口座とお財布もあって、それぞれの口座とお財布もあって。ふたりの生活費は共通のところから全部出すのが一番モヤモヤしないですね。

三田:確かに、結婚なら「見える化」はいいけど、同棲だと結構ハードル高いかも。同棲だけの段階なら「共有のお財布」が一番よさそう。

--やっぱ「見える化」は結婚のタイミングですかね?

大手町:確かにねー、同棲レベルだったら「共有のお財布」だけでいいかも。共有の口座を作るのがハードル高ければ、タンス貯金でも(笑)。そのほうが現実的かもしれない。
 

必殺技は「手ぶらでいい?」

--ちなみに! お金の話をするときに何か気をつけてることとかあるんですか?

 
三田:………責めない。
 
全員:(爆笑)!
 
春日:それはそうかも。窮屈なやり取りをしてもあんまり意味ないなって思う。
 
--ちなみにちなみに! ちょっと得するお金の交渉術とかあるんですか!? そのへんはどうしてました?
 
三田:散歩に行くときは財布を持たないとか。
 
全員:(爆笑)!
 
春日:それ、うちはお互いやってる。DVDやマンガのレンタルに行くときは、「私がスマホで払うから財布はなくて大丈夫」ってなる場合もあるし。ごはんを食べに行くときに私が彼に「手ぶらでいいですか」って聞いたり。うちはふたりとも基本的に現金を持ち歩かないんですよ。なので、出かけた先で本当に現金がない!!!ってこともよくある(笑)。

三田:「手ぶらでいい?」はよく言います、私も(笑)。
 
--ちなみに現在デート費用とかどうしてるんですか?

三田:全額出してもらう。私があまりにも財布を出さないから。うちみたいに「見える化」してると、「まとめてあなたが出しといて」って言うほうが、あとの処理もラクなんです。結局出処は同じだから。
 
春日:うちも基本的には相手に全額払ってもらうスタンスかな。気が向いたら払いますけど(笑)。彼が仕事をがんばってるときとかに「最近、がんばってるみたいだから、私が出しとくね」みたいな。理由は何でもいいんですけど、何かしら理由をつけて、自分の納得する範囲でたまに払う感じですね。
 
三田:あ、でも例外が。相手があまり行きたがらない店に連れていったときは私が払いますね、そういえば。たとえば、パンケーキ屋さんとか。
  
春日:確かに、それはあるかも。自分が提案したことなので、コストは私が払いますってとき。デート中に「おやつ食べたい」とか「疲れたからカフェで休みたい」とか、そういう場合は自分で払いますね。
 
三田:私もそういうときは出しますねー。
 

とにかくお金の価値観は開示せよ

春日:価値観の話でいえば、「私、分割払いする人はイヤなんだよね〜」みたいな話はしますね。一括現金で払えるのにローン組んじゃう人とか、すっごい損してるの知らずにリボ払いにしちゃう人とか、そういうのイヤなんだよね〜、って。お金に対する自分の感覚は「こうです!」ってハッキリ相手に伝えます。「イヤです!」っていうのはしっかり教えといたほうがいい。

三田:私、コスパの話する男は嫌い。
  
春日:めっちゃわかるー! 私も嫌ー!(爆笑)
 
三田:コスパの話されたら帰る。居酒屋で銀杏が出てきたときに、「これで880円とか高すぎ」とか言う人は絶対にイヤ!  こっちは楽しんでるのに、いちいちコスパの話してくるのすっごいイヤ!
 
--あー。でも確かに、 ……ホンットに申し訳ないんですけど、正直、言わなきゃいいのにって。なんだろ、こっちも後味悪くなるというか。
 
三田:問題は、コスパ男の心の底には、「自分がトクしたい!」っていう気持ちがあるんですよ。それが透けて見えるのがイヤ。でも、自分がトクしてるってことは、相手がソンしてるってことじゃないですか。それをよしとするのがイヤなんです。
 
--コスパ男って発想がセコいってことですね。
 
三田:重要なのは、ふたりともコスパ重視で幸せなら、別にいいんです。ふたりが心地いいコスパ感覚が見つけられてるならいいんだけど、一方的に「自分が損するまい」と考える相手だと、結婚して家計どうするってなった段階で予防線を張ってきますよね。

--なるほど。ふたりのコスパの価値観か。

三田:お金のことって、最初に話しておかないと絶対揉めるんです。家事分担はあとで担当変えたりできるけど、お金で一度揉めると「コイツお金に汚い」ってイメージを持っちゃう。そうすると、今度は相手を人として尊敬できなくなっちゃうし。
 
--なるほどぉ……。「お金は大事だよ〜♪」って言いますけど、まさにソレ! って話が最後に聞けました。今回ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
 

これから同棲を始める貴女へ

全3回にわたり「同棲カップルのお金のリアル」に迫った座談会、いかがでしたか?

お金のモヤモヤを抱え込んでいると、関係がギクシャクしたり、浮気や破局の原因となったりすることは現実としてあるようです。

まずはごくカジュアルにお金の話を持ち出せる雰囲気を作るところからスタートしましょう。そして、ふたりが心地いいお金の価値観を見つけられるようにしたいものですね。

ウートピ編集部