「47こども道具展」の会場の様子

写真拡大

子どものために作られた道具を全国47都道府県から集めた「47こども道具展」が、渋谷ヒカリエ8Fのd47 MUSEUMで開催中だ。

【写真を見る】規格外野菜を原料にしたクレヨン(青森)

それぞれのふるさとの特産品を素材に使い、技術を結集して生み出された道具たちが並ぶ。ユニークなデザインには、子どもを気づかうクリエイターのメッセージが込められている。編集部記者がミュージアムツアーに参加したので、一部をご紹介しよう!

■ 野菜でつくった口に入れても大丈夫なクレヨン(青森)

青森県で採れた野菜を原料にした「おやさいクレヨン」。”自然”そのものの色彩でお絵かきができる。規格外の野菜なので、地元の農業支援にもつながる。米ぬかから採れる米油とライスワックスをベースに、野菜の色を補う顔料は食品用着色料と同成分のものを使っており、万が一口に入れても大丈夫。

■ 子供用だけど本格的な切れ味の包丁(千葉)

「『刃物=凶器』というイメージを変えたい」という千葉の鍛冶職人の思いから生まれた。刃先が丸まっているが、伝統的な製法で作られ、本格的な切れ味。力のない子供でも安全に切れる。ちなみに東京近郊では、文明開化で入ってきた洋式包丁に、廃刀令で仕事を失っていた鍛冶屋が活路を見出したという歴史があるそうだ。

■ 絶妙なバランスで創造力を育む積み木(奈良)

「どうすれば崩せずに積めるの…?」と、子どもの創造力を刺激する形だ。着色・コーディングは天然塗料で、使いこむほど素朴な風合いが増す。いろんな形や色の積み木を組み合わせて、飾ってみてもオシャレかも。

■ 親子をつなぐ木製のつり革(北海道)

つり革というと、都会の通勤ラッシュを思い浮かべて暗たんたる気持ちになるが、これは親子をつなぐつり革。外出時、お父さんやお母さんの両手がふさがっている時にベルトやかばんにつけておけば、子どもでも届くつり革になる。木の優しいぬくもりが感じられる。

ほかにも、地元の木材を使って生産を復活させたカスタネットや、藍染めのTシャツなど、こだわり抜かれた道具を展示。各地のものづくりの事情も垣間見える。

6月11日(日)まで。展示された道具を買えるショップや道具で実際に遊べるキッズスペースもあるので、親子連れでも楽しめるはず。ぜひ足を運んでみてはいかが?【ウォーカープラス編集部/セキノユリカ】