ビジネスで成功するのは「ナルシスト」タイプ―さらに超越すると「良いリーダー」 米調査
起業家として成功する、または会社のトップに登りつめる人には性格的な共通項があります。その1つは“ナルシスト”であること。新しい大学調査によると、ナルシストであることは最初のうちは成功をもたらすけれど、長期的にみればそれをうまくコントロールできる人のみ良きリーダーになれるといいます。
“ナルシスト“は心理学では、過剰な自己中心的考え、共感の欠如、称賛されたいという欲求に特徴付けられる人格障害の1つと位置づけされています。しかし、この性格的特性ゆえに成功へ突き進むことができるのでタフなビジネスシーンでは必要不可欠となることが多いと言えるでしょう。
しかし、成功をつかむことが“良きリーダー”と言えるのでしょうか?前記したような性格的特徴を持つ人は、ちょっと難しい人ともとれるため会社のトップに立つことがプラスとでるかマイナスとでるか、その線引きはあいまいなところです。
そこで、米イリノイ大学がメタ分析で調査を行い、次のような結論を導き出しました。
最初のうちは、ナルシズムから生まれる自信と牽引力がカリスマ性も生むでしょう。それが、“良きリーダー”と映るかも知れません。しかし、時とともにナルシズムが本来持つ排他性が顔を出します。つまり、搾取的であったり、横柄な態度であったり、暴君化する危険性も秘めているわけです。
周りの人間にはそういった負の面が目に付くようになり人間関係の崩れから社内の結束感まで乱れていく結果となってしまいます。
「Personnel Psychology」誌に発表されたこの論文を執筆したエミリー・グリヤルバ女史によれば、すべては “バランス”だといいます。他人を犠牲にして優越感に浸るのではなく、どれだけ周りの空気も読め、同時に大いなる自信も持ち合わすことができるかが“良きリーダー”としての成功者の資質に深く関わっているのです。
リーダーと言うととかくカリスマ性が取り上げられがちですが、全体をみるバランス感覚も大切なようです。
参考:Narcissism And Leadership: Can Selfishness Lead To Success?
http://www.medicaldaily.com/narcissism-and-leadership-can-selfishness-lead-success-267362