社会人になってできた恋人に父のことを話したら


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記憶を失った父と、私はどう向き合うべきだった?

1996年夏。高校1年生のエミさんは、サラリーマンの父、専業主婦の母、中学2年生の妹と平穏に暮らしていました。しかしある日、父・ヒロシは脳にできた腫瘍が破裂した影響で、半身まひや失語症の障害を負ってしまいます。さらに記憶能力が大幅に欠如し、家族の顔さえ分からなくなっていくのでした。

突然の事態に戸惑いながらも回復を信じ父親を支える家族たちは、一緒に暮らすにつれて徐々に厳しい現実を突きつけられていきます。思春期、就職、結婚、出産と、人生のステージが進むにつれ、エミさんは「父とどう向き合うべきなのか」に葛藤が生まれていき…。

脳に障害を負った父親を支える家族の、胸をえぐる実話のエピソードをお送りします。

※本記事は吉田いらこ著の書籍『家族を忘れた父親との23年間』から一部抜粋・編集しました。

登場人物


■彼との出会い

社会人としての生活が始まった


初めての仕事は大変だったけど


たまに実家に顔を出すことはあったけど


目の前の楽しいことしか見えていなかった


漫画好きなんだ


3歳年上の彼と知り合い


しばらくして付き合うようになった


話しておいたほうがいいよね…


あの時を思い出して…


どうしたの?


きっとわかってくれるはず


うちのお父さんね…


そうだったんだ


なんで泣いた


頑張ったのは母で私じゃない


少し肩の荷が下りた気がした


著=吉田いらこ/『家族を忘れた父親との23年間』