毎週泊まり合ってたのに……。「彼女」と「彼女候補」の違いって?【セカンド女子・前編】
20〜30代の独身女性の彼氏がいない率が50%を超える今。いつの間にやら少数派になった彼氏持ちの女性の中には、彼氏はいるもののセカンドポジションのまま、いつまでたってもファースト(本命)になれない女性たちがいます。彼女たちが本命になれない原因は何なのでしょうか……。彼女たちの過去の恋愛から、その原因を探っていきます。
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今回お話を伺ったのは、大阪府内で印刷物のオペレーター兼デザイナーをしている麻子さん(仮名・29歳)。肩まである明るい色の髪は内側が金髪に近い色にカラーリングされていて、色白の肌にオレンジ色のアイカラーとリップで華やかな印象を受けます。年齢よりも幼く見えてかわいらしい雰囲気のある麻子さんですが、彼女のセカンド気質はどこにあるのか――。生い立ちや、学生時代の恋愛から話を伺っていきます。
「出身は兵庫県で、両親と8歳上と3歳上に兄のいる5人家族です。父親は普通のサラリーマンで平日はいつも飲んで帰ってきては私たちに絡んで、そのままソファで寝てしまうような、ちょっとだらしない人でした。兄たちよりも私のことを可愛がってくれていて、休みの日にはよく遊びに連れて行ってくれてはいたんですけどね。平日の父の酔っ払い姿の影響で、私は今もお酒が大好きな男性は苦手です。
母親は3人も子どもがいるのに私たちが小さい頃はパート勤務をして、その後フルタイムで働くように。それでも家事をすべて1人でやりきった完璧な人というイメージです。よく怒られて怖かったし、見た目は典型的な関西のおばちゃんみたいで派手そのものだったけれど、将来はこんなお母さんになりたいなと思っていました(苦笑)」
初めて彼氏ができたのはいつですか?
「高校のときにアルバイト先で知り合った大学生と付き合いました。彼と私は同じキッチン勤務で一緒に働くうちに仲良くなって、彼に会いたくてバイト時間よりも早くお店に行ったり、一緒に帰るために、彼が上がるのを準備に時間がかかるフリをして待っていたり、もう夢中でした。告白は彼から、一緒に帰っている途中で。本当に嬉しかったんですが、そこが気持ちのピークでした」
付き合ったときがピークだった理由は、その後のバイト先での集団無視。その彼には同じバイト先に大学生の元カノがいたとのこと。
「私がバイトに入る前に付き合っていたみたいで、そんなことまったく知らなくて。元カノは彼と同い年、同じ大学、同じバイト先という人で、ホールスタッフなので私はそんなに交流がなかったのですが、古株だからバイトに友人が多くて、本人というよりも周囲から無視されましたね。バイト先で無視されると仕事を頼まれなくて、1人で暇になるという苦痛があるんですよ。優しかったのは土日に来るパートのおばさんたちだけでした。
私はそんなバイト先に固執するつもりもなくて、そこからすぐに辞めたんですが、バイト先を辞めたら彼と会う日も徐々に減っていって……、久しぶりに会ったときに『もう付き合っている意味ないよね』と言ってフラれました。元カノとヨリを戻したかどうかは知りません。私がバイト先で浮いているときも見て見ぬふりをしていたようなやつなんで、どうでもいいです」
見た目は中性的で物静かな男
高校、大学と進学して、最初に就職した先はアパレルメーカーの事務。しかしここで勤めていたのはわずか5か月。その後はフリーターの期間を経て、DTPオペレーターの仕事を始めます。
「ファッションが好きで入ったのに、仕事はとても地味で働いている人も年齢が上の人ばかり。淡々と過ごすことに嫌気が指してしまって、どうせ辞めるなら早いほうがいいだろうと思い、後先考えずに行動した感じです。
その後は飲食店やアパレルの販売員などを経て、印刷物を扱う企業に入社しました。一応大学では情報系の学部で勉強していてデザインソフトなどはいじれたので。そこはまずは決められたデザインに写真や文字を入れる仕事から始めて、慣れてきたらデザインもさせてくれるというものでした。私は勤めてから1年半で制作部のオペレーターのチームからデザイナーのチームに移動になり、そこで先輩後輩の関係で一緒に働くことになった男性と恋愛関係になりました。自然と一緒にいるようになって、体の関係もあったのに、彼は私のことを彼女、ではなく『彼女候補』と勝手に査定していました」
知らない間に彼は勝手に岐路に?
自然と手をつないできて、待ち合わせまでして一緒に帰って、休みの日にはずっと一緒にいる。これが彼女じゃないなら付き合うって何なのか……。後編に続きます。