アン・ハサウェイ(Anne Hathaway) photo : Getty Images

ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラの告発をきっかけに生まれたセクハラ撲滅運動「Time's Up」。アン・ハサウェイがムーブメントに対する想いを語っている。

最近のインタビューでハリウッドに蔓延するセクハラについて語ったアン・ハサウェイ。「20年のキャリアの中で本当に本当にひどい経験も何度かした。相手が男性だったことも女性だったこともある。いい経験もたくさんんしたけれど」とコメントしている。「撮影セットで嫌なこともあったし、その中には性的なものもあった。女優として働き始めた頃も、もっと最近になってからも経験しているけれど、いずれにしても受け入れられないこと」。詳細は語らなかったけれど、やはり彼女も他の女優たちと同様セクハラを経験していることを告白した。

「日々、虐待的なまでに不平等な世界を生きている35歳のシスジェンダー(身体的性別と性の自認が一致している人。トランスジェンダーの反対)の女性として、変化のためのムーブメントの一部になりたいと思った。私よりももっとひどい体験をしている人は世界にいることはわかっている。でも傷ついてきたすべての人と同じように私も、私が経験した最悪の経験を他の人がせずに済むようにしたいと思った」。

「私は自分の最高の経験が普通の状態になるようにしたい。これまでも常にそれが普通の状態になるべきだったのよ」「一部の男性が力を奮っている。でも多くの場合、男性たちはエコーチェンバーの中にいて同質の人としか接していない。自分とは違うものを見ていないの」。さらに「変化が起きるときには不快な思いも必要」とも。これはセクハラだけでなくあらゆる格差問題に取り組む上で大切なことだと言えそう。これまでもいじめやボディイメージについて意見を表明してきたアン。セクハラ撲滅や男女格差の問題についても彼女のメッセージに注目したい。

text: Yoko Nagasaka