近年注目が集まる、イスラム法の上で食べられる料理「ハラルフード」。その世界的レストランチェーン「ザ・マンハッタンフィッシュマーケット」(MFM)が、東京・池袋に上陸しました! その特徴はハラルフードのイメージを覆す、アメリカンスタイルのシーフード料理の数々。3月23日にオープンニングセレモニーが行なわれ、自慢の料理がお目見えしました。

アジア・中東を中心に、59店舗を展開し、急成長中

左から「MFM」日本店CEOのDollar Abshir Omarさん、「MFM」グローバルCEOのDavy Weeさん

MFMは、2002年にマレーシアで第1店を創業して以降、インドネシア、タイ、スリランカ、ミャンマー、オマーンなどアジア・中東を中心に、59店舗を展開し、急成長しているハラルフードの大手チェーン店。現地ではどの店舗も行列ができているそうです。

この日のためにシンガポールからかけつけたMFMグローバルCEOのDavy Weeさんは同店の魅力について、次のようにコメントしています。

「ベイクド、フライ、ポーチ、グリル、フレイム(ホイル焼き、揚げる、煮込み、グリル、炙る)という5つの調理法で作る、大皿料理です。価格帯はマクドナルドのようなファストフードとカジュアルレストランの間で、とても手頃です。私たちのメインターゲットは18歳から34歳で、食べたり写真を撮ったりすることが好きな層なので、お客様がいろんな写真が撮れるような機会を発信していきたい」

さらに、MFM日本店のCEO・Umar Ali Hyder Aliさんは、オープン理由について、日本政府がハラル観光を推奨していることが力になったと語っています。

「私たちのレストランは、日本で初めてのハラルフードのレストランチェーンです。日本にはシーフードを使った韓国料理、中華など様々な料理がある中で、欧米風のシーフードレストランが少ないということに気づき、開くことを決意。日本の方はシーフードが大好きなので、受け入れて頂けるのではないかと思っています」

ガスバーナーで海老を豪快に炙る

使用されている食材は、もちろん日本でハラル認証を取得したもののみで、基本的に国産。日本では獲ることができない一部の魚はマレーシアから調達しているそうです。

そんな首脳陣たちの挨拶が終わると、お楽しみの食事タイムとなりました!

「シトラスミント」(580円)

日本のCEO・Umar さんがとてもこだわったという、陽気な日本人やマレーシア留学生などのスタッフの手によって、用意された料理が次々と運ばれ、まずはいちばん人気のドリンク「シトラスミント」(580円)が登場。飲んでみると、んっ! と驚くほど濃厚なミントの味わいで最初は面食らうものの、飲んでいくうちにハマります。

そして注目は、客の目の前でガスバーナーを使い、マヨネーズをベースにした甘みのあるソースで味付けした海老を豪快に炙る「マンハッタン・フレイミング・シーフードプラッター」(2,980円)。炎の量がすごすぎて、もはや火事になりそうな勢いです(笑)。フライは白身魚のドリー、牡蠣、イカの3種類で、食べてみるとサクサクの食感で、とっても軽いのでパクパク食べちゃいます。フライの下にはライスとチップスも豊富なので3、4人ぐらいでシェアがちょうどいい量かも。

代表的な料理の「マンハッタン・フレイミング・シーフードプラッター」(2,980円)

シトラスのほかハーブ数種を使った自家製ソースで頂く、チキン入りサラダ「シトラスメスクランサラダ・ウィズ・ケイジャンチキン」(1,180円)

チョコクッキーを砕いて、その上にチョコレートアイスを盛り付けた「マンハッタンマッドパイ」(480円)

2020年までに東京で5店舗までに増やしたい

どれもアメリカンテイストで、ハラルフードはこんなにも自由で種類豊富だったのかと驚かされます。

日本のCEO・Umar さんからは「今後は東京オリンピック開催の2020年までに東京で5店舗までに増やしたい」との抱負が語られ、駐日マレーシア大使のDato’ Ahmed Izlan Idris氏からも「今後、更なるグローバルブランドになっていってほしいですね」と激励のコメントが送られました。

また、日本人店主の藤原友良さんは、

「日本人にとって、ハラルフードはほとんどなじみがないと思うのですが、食材のほとんどは動物性ではなく植物性由来です。手軽に健康食が食べられるニュージャンルの料理として、少しずつ受け入れていただけるようになると嬉しいですね」

日本でもハラルフード旋風は巻き起こせるか。要注目です!

(上浦未来)