“汚部屋”脱出の最終手段!「捨てる女」になる5ステップ
元カレからのプレゼント、買ったはいいけど着る機会のない服、大好きなキャラクターのグッズ……。いつの間にか部屋に物があふれている“汚部屋”になっている人、いませんか? そんな状態じゃ彼氏や友達を部屋に呼ぶのはむずかしいかも?

「物があふれかえった部屋を片づけるにはちょっとしたコツがあります。それさえ押さえれば誰でも脱・“汚部屋”ができますよ!」と話すのは、「物が捨てられない女」を「捨てる女」へと変貌させてきた片づけのプロ・芳賀裕子先生。

「捨てる女」になって理想の部屋を手に入れたい!という切実な願いにお応えするべく、芳賀先生が提唱する、末期“汚部屋”からでも大丈夫の「片づけの5つのステップ」を教えてもらいました。


※この片づけ方法では片づける対象のローテーションによって、1週間〜1シーズン程度、物が出っぱなしになります。

「部屋が散らかってしまう人の多くは、『こういう部屋に住みたい』というイメージを持っていない人が多いんです。部屋のイメージがないとゴールがわからず、不毛な片づけを続けることになります。片づける前に、北欧系、アジアン系、和風など、自分の理想の部屋やライフスタイルをイメージし、それを目指して片づけましょう」(芳賀先生)


step1 部屋の完成形を作る


収納からあふれている物は、ひとまず分類せずに部屋の外へ移動させます。
次に、最初にイメージした「住みたい部屋」のように家具やインテリアの模様替えをすませます。箱を先に作ることで片づけのゴールが明確になります。

<片づけpoint>
部屋を片づけるというと物を捨てることと考えがちですが、「いる」「いらない」の判断はとても時間がかかります。これが挫折の原因。「いる」「いらない」の判断は後まわしでOKです。

「『捨てる女』になる一番のポイントは、部屋に『使わない物=いらない物』がたくさん収納されていることを自覚することです。実は、『捨てられない女』の多くは収納のする物が間違っています。使わない物が収納されているから使う物が収納できないのです。そして、使わない物を収納すると『いらない物』をしまったことを忘れてしまいます。『いらない物』はしまわない。しまえないから捨てる。それが片づけの基本です」(芳賀先生)

step2 「いる物」「いらない物」を生活ローテーションで見極める


ここからは「捨てられない女」が困っていることで筆頭に上がる服を事例に出します。
クローゼットの中や引き出しから、すべての服を出して収納場所を空っぽにします。
手持ちの服を、ブラウスだけ、スカートだけと種類ごとにまとめます。
部屋のよく目に留まる場所に使用頻度順に並べ、使ったら手前に戻す(下から取り出しても上に戻す)ことを繰り返します。ハンガーにかける服は、左右どちらかの端からよく使う順番に並べます。
1週間でローテーションするなら1週間後、シーズンでローテーションするなら1シーズン後、使わなかった物がまとまりの下位に集まります。使った物は「いる物」、使わなかった物は「いらない物」になります。

<片づけpoint>
この時点で「捨てる」と判断できるものは捨ててしまいましょう。まだ踏ん切りのつかないものは、ひとまず透明の袋に入れて保管します。この袋は目の届かない場所に置くと忘れてしまうので、見える場所に置いておきます。



step3 「いる物」は使うときに楽なところにしまう


「片づけることと使うことは表裏一体です。片づけの最も重要なポイントは”いる物”を次に使うときに一番楽なところにしまうこと。収納した場所をその物の指定席として、今後、使ったらその場所に戻すようにします」(芳賀先生)

服の収納は着る場所に対応した身体リンクで配置を決めると、しまう場所(=着るときに入っている場所)を忘れなくなります。
着る順番に収納しようとすると困るのがスーツ。1つのハンガーにジャケットとパンツ・スカートをかけようとすると、着る順番と逆になります。使った後、ハンガーに戻すときにこの一手間が億劫になってしまうことがあるので、スーツはセットアップで1つのハンガーにかけるのではなく、ジャケット、パンツ・スカートと分けておきましょう。


step4 「いらない物」を捨てる





「いる物」をしまった結果、収納の外に残っている物(step2でとりあえず保管したもの)は今の生活にいらない物です。「いらない物」と判断した物を捨てます。

<片づけpoint>
まだ判断できないものは保管袋に入れます。見直すのはいつでも何度でも大丈夫ですが、「シーズンの終わりには捨てる」という期間を区切りましょう。収納にしまうと忘れてしまうので目の届くところに置いておきます。

「片づけ期間中に使わなかった物は残念ながらこの先も使うことはほぼありません。『捨てられない女』には『いつか着るかも…』と、着ない服を捨てられない人が多いんです。その『いつか』が明確にわかっているなら残してもいいのですが、漠然とした未来なら捨ててしまいましょう。同じジャンルの服が必要になったとき、その服が自分に似合うとは限りません。必要になったときに買うほうが合理的です」(芳賀先生)


step5 「住みたい部屋」を維持する


「いらない物」を捨て必要最低限の物にすることで「住みたい部屋」が完成します。片づけは、片づけ中よりも維持することのほうががむずかしいです。
片づけが完了した後も、種類ごと使用頻度の高い順に物を並べておくと、新しい物を買った時に「いらなくなった物=捨てる物」の判断がつきやすくなります。
今後は、「今ある物と同じようなものは買わない」「買ったら捨てる」を徹底して物を増やすことなく部屋を維持していきましょう。
片づけpoint 例外として、ストックを用意しておきたい物(下着やストッキングなどの消耗品)は、ローテーション+1で考えましょう。

自分が理想とする部屋でリラックスした生活を送りたいもの。急な来客でも慌てないキレイな部屋を目指しましょう!

<監修>
芳賀裕子(はがゆうこ)
整理収納アドバイザー、ハウスキーピングコーディネーター、環境教育コーディネーター
家庭生活学科卒。夫の転勤で13回の引越と、10軒の住み替えを経験。転居と海外経験を生かした独自の整理・収納・ハウスキーピングによるシンプルでゆとりのあるワンランクアップの暮らしの提案している。NPO法人ハウスキーピング協会認定講師
http://www.okataduke.net/

<illust:Miyoko Chinone/topdesign:tongpoo/text:K-writer’s Club>

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