知っている人は女子力高い!スキンケアに役立つ「肌についての基礎知識」

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皮膚は1枚の単純な膜のように見えます。でも実際は、上から表皮、真皮、皮下組織の3つの層から成り立っています。なかでもスキンケアのメインとなるのが表皮と真皮です。今回は、意外と知らない肌構造についてご紹介いたします。

■1.表皮の働き

皮膚の表面にある『表皮』の主な働きは、保護作用です。肌を通して外からの刺激などが体内に入らないように守ったり、異物が入ってきたときにその情報を神経に伝えたりする、とても大切な働きを担っています。また、体内の水分が蒸発するのを防ぎ、肌のうるおいを保つ役割も担っています。

■2.表皮の構成と役割

表皮は『角層』と『角層以下の表皮』とで構成されていて、それぞれに役割があります。

・角層角質細胞がレンガ状に約20層積み重なってできている層です。水分を20〜30%含んでいます。わずか0.2mmの薄さながら、肌に触れる外からの刺激などが体内に入らないよう守ったり、肌内部の水分が蒸発しないように守ったりする働きをしています。

・角層以下の表皮真皮との境目にある『基底層』で生まれた表皮細胞が、しだいに角質細胞になるための準備をしています。お互いの細胞はしっかりとくっついて、角層と共に伸びても破れないような丈夫な構造を作っています。その他にも、外的刺激から肌を守る免疫細胞や、紫外線から表皮細胞を守るためのメラニン色素を作り出すメラノサイトも含まれています。メラノサイトは様々な刺激から肌を防御する重要な働きを持っています。

■3.真皮の働き

表皮の下にある『真皮』の主な働きは、クッションのように肌の弾力やハリを保つことです。ふっくらと立体的な肌を作る役割を担っています。加齢などによって真皮の働きが低下すると、肌を支えることができなくなり、シワやタルミが生じる原因になります。

■4.真皮の構成と役割

真皮は基底膜を挟んだ表皮の下にある、肌の土台のようなものです。主な役割は、肌の弾力を保ち、真皮内にある毛細血管が栄養と酸素を肌の隅々まで届けることです。

・コラーゲン水分を除けば真皮の約70%を占める主要成分がコラーゲンです。真皮のなかに網目状のネットワークをつくることで弾力をキープします。シワやタルミは、このコーゲンの減少や変性によって肌の弾力が失われることが主な原因なのです。

・エラスチンゴムのような弾力のある繊維でコラーゲンのところどころをつなぎ止めるように支えています。素分を除いた真皮の約5%前後を占めるものですが、年齢とともに減ってしまい、これもシワやタルミの原因になります。

・ヒアロルン酸コラーゲンやエラスチンで作られた網状構造の隙間を埋め尽くすゼリー状の物質です。ゼリー状なので弾力もあり、真皮の構造を安定して保ちます。このヒアロルン酸は水分維持力が高く、化粧品では保湿成分として配合されています。

■おわりに

みなさん、お肌の構造や役割が分かりましたか?このように肌の構造や役割を知ることは、スキンケアをする上で大切です。美肌づくりのために、お肌についての知識も蓄えていきましょう。

(下山一/ハウコレ)