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こんにちは。三軒茶屋で女性の為のプライベートオーダーメイドメンテナンス鍼灸院の「アムラス鍼灸」を経営している美月綾乃です。

連載21回目のテーマは「あなたの冷えはどのタイプ?冷え性タイプ別診断」です。

質問です。
あなたは冷え性ですか?

この問いかけに、ほとんどの女性は「YES」と答えると思います。

女性にとって冷えは特に禁物! 冷えはホルモンバランスや自律神経、子宮、免疫などに関わりがありますが、ご存知の通り、美容にも大敵なのです!

「末端」「上熱下寒」「全身」

冷えはいくつかのタイプに分かれます。あなたはどのタイプでしょうか?

(1)末端(むくみ)冷え
特徴:手足が冷える、脚がむくむ、生理痛がひどい、筋肉が少ない、運動しない

(2)上熱下寒(自律神経)冷え
特徴:顔がのぼせやすい、脚が冷えやすい、イライラしやすい、寝つきがわるい、不眠気味、胃腸が弱い

(3)全身(免疫)冷え
特徴:代謝が悪い、体温が低い(35度台)、汗をかきづらい、よく風邪をひき治りづらい、よく熱を出す

程度としては(1)が一番軽く、(3)になると免疫にかかわってきますので、冷え改善をしっかりすることをおすすめします。

では、それぞれについてどのように生活で気を付けていったらよいか、そしてどのツボで改善していけるか、お伝えしていきますね。

それぞれに効果的なツボは?

(1)末端(むくみ)冷えの改善法

一番軽度な冷えですが、足先が冷えているという自覚があるとつらいもの。朝晩になると冷えて痛い、と思う人も少なくないのでは?

そのような方は、普段からちょっとしたときにでも足の筋肉を動かすことを意識してみてください。

具体的には、足の指を開いたり、足首を回したり、アキレス腱のストレッチで筋肉をのばすなど。また、ふくらはぎやふくらはぎの内側の経絡を心臓に向けてマッサージすることもおすすめです。

ツボ押しなら次の2つが効果的です。

1.太衝(たいしょう):足の甲、第一指と第二指の間が交わるくぼみ、押して響くところ

肝経のツボで血を増やす作用が強いです。また、血流とリンパの流れを良くしてくれるので、足の冷えやしびれむくみにも効果的。人差し指で5秒かけて気持ち良い程度の圧で、ゆっくりと押してみてください。

2.八風(はっぷう):足の指と指の付け根が接するところ、両足で計8か所

末端冷え症に効果的なツボです。押すと痛気持ち良い感覚があるので、その程度の圧でつまむようにツボ5秒押しを繰り返してください。

(2)上熱下寒(自律神経)冷えの改善法

東洋医学では健康な人体の状態を「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」といい、頭は冷えて足は温かい状態のことを指します。その逆の状態、つまり頭はのぼせやすいのですが、足が冷えてしまうという症状は特に女性に多い冷えの症状です。程度で言うと末端冷えよりも冷えが強い状態で、まさしく自律神経の乱れからの冷えタイプになります。

このような方は、普段から自律神経を整えることを意識するのがおすすめです。

生活習慣を整える、睡眠は22時に、遅くても24時には寝る。深呼吸をたくさんする。姿勢よくして肩の力を抜くなど。ストレスは大きな原因のひとつですが、そのストレスをうまく解消することも大切です。

1.神門:手首の内側、シワの小指側のくぼみ

精神的な緊張をほぐし、イライラした気分を鎮めてくれるツボです。ここを左手から親指で押さえ、手首をしっかり他の指で押さえて気持ちの良い程度に5秒を10回。

2.太渓:内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ

冷え(特に下半身の冷え)に効果があるツボです。水分代謝をよくして、むくみを改善してくれます。アンチエイジングでも有名なツボですね。まずは親指でツボを押さえ、しっかり他の指で固定するように。そして気持ち良い程度の圧で5秒を10回。

3.風池:後頭部下。首付け根部分で太い筋肉の外側にある両くぼみ

頭にのぼった血液の循環を良くして、のぼせを改善してくれるツボです。首や肩のこりにも効果があります。中指で反対側の目に向け気持ち良い程度の圧で5秒を10回。

(3)全身(免疫)冷えの改善法

健康上、一番冷えを改善していった方が良いのはこのタイプです。なぜなら体温が低下しているということは、免疫も低下しているということだからです。免疫低下はインフルエンザや風邪のウイルスなどにかかりやすいのはもちろんですが、がん細胞の増殖にもつながってしまうくらい恐ろしいことなのです。

では、どうしたらよいのでしょうか? それは今までお伝えした冷え改善法を実践していただいたり、筋肉をつけるためにスクワットをしたり、体温を上げるために湯船につかることが必要です。

さらにはお食事も改善していったほうがいいでしょう。特に夜は炭水化物や甘いものを控えて、睡眠時の細胞の修復反応を高めることも大切です!

1.湧泉:足の裏、指側の二つの盛り上がりが"人"のように交差する真ん中のくぼみ

免疫力に作用する腎経の経絡の出発点にあたり、疲労を回復し、元気をつけるツボです。指をあてて押していくだけでなく、お灸をするとさらに効果的です。

2.足三里:ふくらはぎ前の太い骨を下から上に上がり、膝の下あたりで止まったところの外側くぼみ

病気予防や免疫力アップ、足のむくみ、疲れ改善などに効く万能ツボです。ここも押していくだけでも効果があるのですが、お灸をするとさらに効果的です。

女性は特に脂肪が多いので、男性よりも冷えやすいとされています。冷えはむくみやくすみ、くまなどを招く美容の大敵なだけではなく、"冷えは万病の元"と言われるくらい、さまざまな病気の元になってしまいます。

ですので、できる限り普段の生活を改善していく意識を持つだけで、お体は徐々に変わり、病気をしづらい体にしていけるのです。

数年後のお体の為にも、今から少しずつツボ押しと生活改善、実践してみてくださいね。