左がバフンウニ、右がムラサキウニ

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北海道余市町から車で約40分ほどの距離にある、積丹エリア。積丹半島は神威(かむい)岬や美しい景観が有名ですが、やっぱり夏の積丹といえば、ウニ! 7〜8月は余市側の古平(ふるびら)、積丹町中心部の美国(びくに)、神威岬側の余別(よべつ)など、半島全域でおいしいウニが食べられますが、そもそも積丹でよく聞く「白ウニ」と「赤ウニ」の違いは何なのでしょう? 食べごろの時期はあるのでしょうか? まずは積丹産ウニの基礎をご紹介しますね!

ウニを割ってみたところ。身が赤いほうがバフンウニ、黄色っぽいほうがムラサキウニ

■ 積丹では2種のウニが楽しめる!

積丹で食べられるウニ丼は、鮮やかなオレンジ色の「赤ウニ丼」、黄色みが強い「白ウニ丼」、赤と白が半々の「赤白ウニ丼」に大別されます。「赤」はバフンウニ、「白」はムラサキウニを指し、積丹半島で獲れるウニの8割以上は、黒くてトゲが長い「ムラサキウニ」です(正式にはキタムラサキウニ)。積丹で「赤ウニ丼」のほうがやや割高なのは、そもそもバフンウニの漁獲量が少ないためなんですね。

さて、2種のウニの味の特徴ですが、濃厚で甘みが強い「赤(バフンウニ)」、やや淡泊で上品な味わいの「白(ムラサキウニ)」という感じでしょうか。鮮度や保存法によって味に大きな違いが出るだけに、一概に「どちらがおいしい」とは言えませんが、「夏の積丹なら、赤白どっちもウマイ!」で間違いありません!

■ 積丹のウニの旬は夏!

もう1点、忘れてはならないのが、「積丹のウニの旬は夏」であるということです。ウニは道内各地で獲れますが、実はそれぞれ地域によって漁期が細かく決められています。積丹ではバフンが7〜8月、ムラサキは6〜8月ですが、例えば襟裳周辺になると1〜5月が漁期となり、「春ウニ」とも呼ばれます。また、同じ積丹でも漁期に若干のズレがあり、毎年、身の入り具合などをチェックしながら、各エリアで出漁可否の調整が行われています。すべては資源の枯渇を防ぎ、未来へウニを引き継いでいくためなのです。

ちなみに、積丹のウニは6〜8月が漁期ですが、ウニが産卵期を迎える秋になると味は落ちていくので、漁期終盤の8月中旬〜下旬よりは7月中のうちに味わうのをオススメします。

また、積丹産のウニの中でも、特に美国産は取引価格も高く、ブランド品として人気だそうです。積丹町美国エリアにある「田村岩太郎商店」代表・田村舟也さんによると、美国周辺の海は、ウニが好んで食べるコンブの質が高く、味にも違いが出るのだとか。今年の夏は、積丹全域でウニ丼の食べ比べなんていかがですか??

【北海道ウォーカー編集部】