城内にある趣の異なる3つの庭園を巡って、その美しさに癒されたい

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徳川家康が京都御所の守護として1603(慶長8)年に造営し、3代将軍・家光が伏見城の遺構を移すなどして増築を行い現在の規模に。京都市内に残る唯一の城で、1994年に古都京都の文化財として世界文化遺産に登録された。国宝の二の丸御殿は6棟から成る武家風書院造で、狩野探幽(かのうたんゆう)が一派の絵師たちを先導して描いた障壁画が飾られ、桃山美術を伝える。小堀遠州(こぼりえんしゅう)改修の二の丸庭園など、趣向の異なる3つの庭園を歩こう。

■ 文化財

<二の丸御殿(国宝)>江戸時代の武家風書院造の代表的な建物で、全体が国宝に指定されている。

<本丸御殿(重要文化財)>完全な形で残る希少な宮家。宮御殿の遺構として重要文化財に指定。

<二の丸御殿障壁画 1016面(重要文化財)>二の丸御殿3000面以上の障壁画のうち、1016面が重要文化財に指定されている。

■ ご利益

開運など

■ その他の見どころ

大広間一の間・二の間 二の丸御殿のなかでも将軍が諸大名と対面した部屋。15代将軍・慶喜が大政奉還を発表した歴史的な部屋で、徳川の歴史に思いをはせよう。

本丸御殿 京都御苑の旧桂宮邸の御殿を本丸内に移築したもの。この旧桂宮御殿は1854(嘉永7)年、内裏が炎上した時にも延焼を逃れ、孝明天皇の仮皇居に使用された。現在非公開。

■ ライトアップ

桜の名所としてもとても有名で、桜の開花時期に合わせ城内がライトアップされる。桜はもちろん、庭園や通路も光に包まれ幻想的に。通常非公開の二の丸御殿台所(重文)も公開される。

■ 混雑状況

<昼>城内はとても広いので混雑せずに、のんびりと歩きながら散策することができる。

<夜>ライトアップされる桜の園や清流園などは混雑が予想される。早めの到着を心がけて。

■ 紅葉

カエデ、イチョウなど。見ごろ11月中旬〜12月上旬。多くの落葉樹が植えられているため、色とりどりの紅葉・黄葉を楽しむことができる。

■ 桜

シダレザクラなど約400本。見ごろ3月下旬〜4月上旬。桜の園のサトザクラをはじめ、約50種もの桜が城内一円に華やかに咲き乱れる。

■ 年中行事(予定)

<12・1月>庭園年末年始公開/城内が琴の音色に包まれる中で庭園観賞ができる。

<3月下旬〜4月中旬>ライトアップ/咲き誇る桜や庭園などをライトアップし、幽玄の世界を創出。二の丸御殿は夜間非公開。

<5月>市民煎茶の会/新緑の美しい清流園を眺めながら各流派の煎茶を満喫できる。料金:2000円。

【関西ウォーカー編集部】