毎月、映画とワインのマリアージュを提案していく連載、ほろ酔いシネマ。

今月は、お笑いタレントのバカリズムが脚本を手掛ける、コメディー映画『ウェディング・ハイ』。

豪華キャストが集結した、クセ者ぞろいのドタバタ結婚式。披露宴に出席した気分になって楽しめる、おすすめの1本をご紹介!

▶前回:Vol.16「『セブン・シスターズ』×ニュージーランドのクリムゾン・ピノ・ノワール」


笑いの天才バカリズムが脚本を手掛けるコメディー


:新谷さん、今回は本連載始まって以来、初の邦画ですね。

新谷:はい。日本の映画は重めの題材やティーン向けのラブコメが多くて、東カレ的大人の男女におすすめのさわやかな作品となるとセレクトに悩むところ。

嵩倉:それでコメディー映画の『ウェディング・ハイ』ですか?

新谷:はい、脚本はお笑いタレントのバカリズム。テレビドラマ『素敵な選TAXI』、映画『地獄の花園』などの脚本も手掛けていて、2017年のドラマ『架空OL日記』では、向田邦子賞を受賞しています。


今月のワインシネマ『ウェディング・ハイ』


結婚披露宴は新郎新婦の門出を祝う舞台となるのが一般的だが、笑いの鬼才・バカリズムの手に掛かると、ありふれた披露宴が見たことのない喜劇に!

バカリズムによる完全オリジナルの脚本、主演は篠原涼子、監督は大九明子。披露宴で次々と起きる問題と伏線回収は、どれも爆笑もの。




バカリズムが仕掛ける爆笑ウェディング。クセ者参列者によって披露宴は大混乱!?


スピーチに情熱を注ぐ主賓など披露宴の参列者はクセ者ぞろい!次々と起こるトラブルをどう回避するのか。

主演の篠原涼子をはじめ中村倫也、岩田剛典、向井 理など、この俳優がこんな役!?という驚きも。



:ひと言で言ってしまえば、ばかばかしいお笑い映画。けれどもさすがに笑いのツボを心得ていて、なかなか楽しめました。

新谷:この映画、主演はどんなむちゃ振りにもけっしてノーと言わないウェディングプランナー役の篠原涼子となっていますが、ほのぼのとした新郎新婦役の中村倫也と関水 渚、新婦の奪還を目指す元彼役の岩田剛典を軸に、さらに結婚式の参列者がいずれもクセ者ぞろいで、誰が主演なのかわからなくなるほど。

:披露宴の開始までたばこを吸っていた4人の男の中で、向井 理は披露宴会場に登場しないし、何者だろうと思いながら見てたら、あっ、そういうことかと……。

新谷:披露宴で起きるハプニングと巧妙に仕掛けられた伏線の回収がこの映画の見どころですね。

嵩倉:私たち3人のうち既婚者は柳さんだけですが、柳さんの結婚式もこの映画みたいに?

:う〜ん、ちょっと違って、参列者にひたすら飲んで食べてもらう披露宴だったよ。出てくる料理ごとに合うワインを僕らで選んで、全部で100本くらいのワインを用意したかな。

その一方で友人スピーチとか余興とか、ハプニングの起きやすいことは一切なしにした。

新谷:100本のワインが開く披露宴!私も出てみたい。

嵩倉:新婦・遥のウェディングドレス姿かわいかったな。天真爛漫なキャラクターもあいまって格段にきれいに見えました。

新谷:女性にとって永遠の憧れですよね、ウェディングドレス。遥の着てたドレスはがっつりデコルテと背中を見せるデザインで、彼女にとっても似合ってました。

:ふたりで遠い目して(笑)。


スパークリングだからこそ、大胆に氷を入れて


嵩倉:(我に返って)ところで柳さんの結婚式みたいにワインが100本も振る舞われたとは思いませんが、映画でも乾杯はシャンパンでしてましたね。

:本物の“シャンパーニュ”かどうかは、ラベルがよく見えなかったから分からないけどね。まぁ、ワイン通が集まる式でもなければ、スパークリングワインがぴったりだと思う。

新谷:これからの季節、のども渇くので、スパークリングワインを飲みながら、披露宴に出席した気分になって、この作品を鑑賞するのも一興かと。

嵩倉:柳さん、オススメは?

:だんだんと暖かくなってきたことだし、気持ちも開放的に、グビグビ飲むのが気分だね。

であれば……シャンドンが造るプレミアムスパークリングワイン「ガーデン スプリッツ」はどう?ネーブルオレンジやブラッドオレンジの果皮、ハーブやスパイスを浸漬したスパークリングワインで、氷を浮かべて楽しむタイプ。

オレンジの香りがさわやかに広がって、これからの季節にぴったりだよ。


「CHANDON GARDEN SPRITZ(シャンドン ガーデン スプリッツ)」


モエ・エ・シャンドン社の元社長が創業したブランド、シャンドンが手掛ける新感覚のスパークリングワイン。

オレンジの香りやスパイスの風味が芳しく、グラスに氷を浮かべて味わうという楽しみ方も斬新。

¥4,015/MHD モエ ヘネシー ディアジオ TEL:03-5217-9777



新谷:肩肘張らずに味わえて、こうした何も考えずに楽しめる娯楽映画に良さげですね。

:ところで、中村倫也と岩田剛典、ふたりにプロポーズされたらどっちをとる?

嵩倉:醤油顔好みなので、私は中村倫也。水トアナとの結婚で好感度アップしました。

新谷:なんと贅沢な選択!過去を振り返ると影のある人に惹かれる傾向があるので、私は謎の男役の向井 理かしら。

:ふたりとも結婚式には呼んでね。余興も任せておいて!


マリアージュをお届けするのはこの3人!


幅広い分野の雑誌で執筆を手掛け、切れ味のあるコメントに定評があるワインジャーナリスト。ふたりが結婚した時の余興は、シャンパン・サーベルと決めているらしい。




映画を中心に、書いたり取材したり喋ったり。結婚適齢期に振り回されていたのも遥か昔。いまはケセラセラ、流れに身を任せているけど、さすがにそろそろ……?




本連載の担当になって7年目に。ワインの知識は少しずつでも身についていると信じ、柳氏にしがみつく日々。熱烈な結婚願望はないが、軽井沢「石の教会」に立ってみたい。


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