イギリスで結婚祝いの新しいギフト・スタイルが注目されているという。

最近できたイギリスのサイト「パッチワーク・プレゼント」は、カップルはこのサイトに自分たちが欲しいものや、その理由などを書き込む。友人、家族たちは、カップルが欲しいものを買うための資金の一部を払うというものだ。

カップルの欲しいものを友人が分担して購入

例えば、二人だけで買うには高価なベッドの場合。ベッドフレームを買う友人もいれば、マットレスや枕を買う友人もいる。それぞれ、友人達の経済状況に応じてお手頃なものから、ちょっと高価なものまで 選べるようになっている。また、モノだけでなく体験型のプレゼントも人気の様子。

イギリス人ジャーナリストのルーシーさんのレポートによると「ロンドンで結婚する平均的なカップルは、結婚前から同棲をしていることが多い。だから、イギリスでありがちな伝統的な結婚祝いギフト、例えば皿やヤカンやトースターなんかの生活に必要なものは全て揃っている。そんなものより体験型ギフトが喜ばれる」のだという。

離婚後の相談もできるカウンセリング

中でも変わり種のギフトとして注目されているのが「結婚生活カウンセリング・ギフト券」なるもの。

このギフト券は、6回のカウンセリングで300ポンド(日本円で5万円程)。

一回一時間程度のカウンセリングが、一人だけでも二人一緒でも受けられるという。相談内容は特定されておらず、結婚生活がスタートしてからのトラブルはもちろんのこと、離婚したいとなった時、別れた後の相談まで可能だという。

このギフトを発売しているのは、70年以上の歴史を持つイギリス最大のカウンセリング・チャリティー団体。その名も「relate」(直訳すると「話す」や「つきあう」というもの)。

この団体のエレンヌ・テイラーさんはBBCの取材にこう答えている。

「このプレゼントは一般的なギフトと違って珍しくもあり、実用的で考え抜かれたもとして喜ばれるでしょう。それに、カップルがこれから順調な結婚生活を過ごせるよう手助けもするのです」

このギフトは、法的に結婚していないカップルでも利用可能で、英語だけでなく、イタリア語やフランス語などの外国語でも受けられるとのこと。

結婚にはお互いのことをよく知ることが大切

イギリスでイギリス人と結婚した日本人の友人が、結婚前に教会で行われた婚前ワークショップのようなものに参加したと聞いたことがある。そこでは、「人生で大切なもの」について表に書き出し、優先順位をつけたものを婚約者同士交換して、お互いをよく知るというものだという。このワークショップもある種のカウンセリングだろう。

なにより、お互いのことを知り、妥協し合うことが大切になってくる結婚。もし日本で販売されればこのカウンセリング・ギフトは、お互いのことを「分かっているはず」とついおごってしまう日本人カップルにも最適だろう。

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(中村綾花)