歴史的な発見。サンゴがHIV感染を防ぐ―アメリカがん研究所

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アジアの貧しい国を中心に、世界中で拡大しつつあるHIVウィルス。エイズの発症を遅らせることはできても根本的な治療法は発見されていないのが現状です。しかしこの長い暗闇に光を投げかけるような歴史的な発見がアメリカでありました。

アメリカのがん研究所は、オーストラリア北部で採取したサンゴに含まれるタンパク質がHIVウィルスの感染を防ぐと発表しました。

研究者の説明によるとサンゴのタンパク質が体内のT細胞に侵入しようとしているHIVウィルスにしっかりと絡み付いて、中に入るのを阻止してくれるそうです。

研究者たちはサンゴから発見されたタンパク質を大量に複製することにより、さらに実験を重ねて実用に向けて全力を尽くすと述べています。

アメリカがん研究所は、HIVウィルスを自然の力でブロックすることを念頭に長年研究を重ねて来ていました。今まで何千もの物質を試した中で、やっとその努力が実り、サンゴにたどりついたのです。

HIVウィルスは今も人類を脅かす恐ろしい存在として人々を恐怖に陥れています。この研究がさらに進み、実用化されることを世界中が待ち望んでいます。

HIVウィルスの感染経路は、血液感染、性行為による感染、そして母子感染が主なものです。

行きずりの人とのセックスや安易に血液などに触れることによって、ウィルスに感染することがあり得ます。
普段から「自分は大丈夫」などと過信せずに、十分予防対策をするのも大切です。

Coral Reefs Produce HIV-Blocking Proteins, Offering Potential Barriers For Use In Lubricants And Gels
http://www.medicaldaily.com/coral-reefs-produce-hiv-blocking-proteins-offering-potential-barriers-use-lubricants-and-gels-279662