半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

これまでに何度も飲みニュケーションのよさをアレコレおすすめしてきた筆者ですが、「一人飲みとかバーデビューとか、興味はあるけどが敷居が高い」と思われる堅実女子の皆様もまだまだいらっしゃるはず。そんな方でも「あ、今日ならバーに行ってみる勇気が!」と気を大きくできそうな特別な日が、夏には2〜3度やってくるのです。

それは、浴衣を着ている日。浴衣姿は、バーや飲み屋でとんでもなくモテるのです。しかも、若い女性には真似できない色気を演出できるため、アラサー女性にピッタリなアイテム。まずは、バカバカしいほどの男性の反応の実例からお伝えします。

和服の女性をわざわざ見に来た男性客でバーが大繁盛!?

男性は本当に視覚重視の生き物だと思います。この記事では堅実女子世代の皆様に「浴衣を着た日にバーデビューしちゃいなよ!」とオススメしていくのですが、それは過去に和服にまつわるトラブルを起こしてしまったことも関係しています。

筆者の部屋に飲み友達女子が集まり、4人で鍋パーティーをしていた、冬のある夜。その中に成人式に着物を着なかったという20代のミナちゃんと、30代美容師のタマちゃんがいました。酔った勢いで「じゃあ、今ミナちゃんに着物を着せて記念写真とろーよ!」となり、美容師のタマちゃんが筆者の持っていた着物をミナちゃんに着せたのです。

それが「さすが美容師!」という出来だったため、他の女子も大盛り上がり!流れで、「ついでに全員で着物着ちゃおーよ!」となりました。当時、筆者は街着の着物に凝っていたため、自宅には他にも複数の着物があったのです。

全員が着物姿になった途端、テンションMAXに。4人ともバーで出会った飲み仲間だったので「せっかく着物着たから、みんなで外に飲みにいっちゃおーよ!」と、下北沢のバーに着物女子4人でキャッキャと繰り出しました。

お店は、ミナちゃんの勤務先のバー。最初のきっかけになった彼女がバーテンダーだったことから、そこで着物姿のお披露目会をやることになったのです。着ている当人たちは「やー!着物着てやたら盛り上がっちゃってさー!」的なノリ。

ほとんど反応は期待しておらず、逆に「はしゃぎすぎて若干引く人いるかもね」と心配するほどでした。しかし、フタを開けたら予想外に大ウケ!ふだんデニムとTシャツでオラオラ系女子だったミナちゃんの着物姿に、マスターも常連男子達も「き、きれいじゃん……」と若干照れていました。

ちょっとオジサン世代の男性は「馬子にも衣装だな〜」なんて言いながらも、やたらウキウキ楽しそう。さらにしばらくすると「このバーに着物の女性が並んでるって聞いて、見に来た」という男性客まで現れはじめたのです!

着物でお客が流出してマスター同士のトラブルに発展!

酔った盛り上がりに任せて着物を着ただけの、妙齢女子4名。当人たちが一番驚く事態となりましたが、当事者の一人だった筆者、悪い気はしませんでした。30歳を超えてそんなアイドル扱いを受けるとは、ありがたい限り。

こうしてミナちゃんの勤務店はその夜とても盛り上がったのですが、その一方でちょっとしたトラブルも生まれました。それは、着物女子4名の中に、他のバーでバイトしていたヒカルちゃんもいたから。

ヒカルちゃんのバイト先のバーからも着物女子見物にお客様が流出した、ということで、その後ヒカルちゃんはマスターにすごくイライラとお説教されたのです。ミナちゃんのバーのマスターも、先輩格のヒカルちゃんバーのマスターから嫌がらせを受けた様子。

「私の着物姿で、男性たちに争いごとが……!」って昭和のドラマみたいですが、女優でも美女でもない普通の飲み仲間女子たちが起こしたミラクル、というか和服ミラクルなんですよ。

女性美を視覚で意識しやすい男性にわかりやすく非日常の女性美を訴えられ、個人の体型差に左右されにくく、若くなくても大人ならではの美しさを演出できる……。それが和服です。こんな魔法のアイテム、使わない手はないですよね!

ですから、堅実女子の皆様には夏に浴衣を着た日こそ、バーにデビューしてほしいのです!

あえて着物より浴衣を断然オススメするのはなぜか?

前述の例は冬の着物の時期のお話ですが、筆者が堅実女子の皆様にオススメしたいのは、着物より、断然浴衣です!これは着物好きだったり、着付け教室で一通り習ったりした方には「えー?」と言われてしまうかもしれません。

そういう方は「そもそもバーと言っても、ホテルの高級バーなどなら、浴衣=寝巻扱いだから、入店自体できない」と憤慨さえ覚えてしまうことでしょう。

しかし、そこまで女性着物のプロトコルに厳しい方は、男性では限られています。女性が着付けを習ったとして、その正しい素晴らしさをわかってもらえるお相手は、同程度以上の着物スキルをお持ちの女性相手ばっかりなのです。

かっちりと着物を着つけてお出かけなさったとして、その姿をまだ家族でもない意中の男性に「いいな」とキュンとしてもらえる機会は、正直あまりないと思います。

堅実女子世代が着物を着ていると、一般的な多くの男性には「いいな」と思われるより前に、フォーマル系なら「すごいちゃんとした人」という固い印象、カジュアルな街着などなら「こだわり屋の個性的な人」という印象を持たれる可能性が大きいです。

その点、浴衣ならカジュアルなシチュエーションで、多くの男性に違和感なく素敵な女性の和服姿をアピールできます。そう、浴衣は実にちょうどいいアイテムなのです。

それでは、モテを意識したら、どんな着こなしをするのがいいのか?後編では、若いだけの女子とは差をつける、オトナ女子におススメの浴衣の着こなし&男性をドキッとさせる浴衣活用法を伝授いたします!

着物でバーに行くだけで男性の反応は大違い!

実は、若いだけのヒヨッコ女子では似合わない着こなしがあるのです!一体そのコツとは!?〜その2〜に続きます。