3組に1組が離婚すると言われている現在。子どもの有無にかかわらず、離婚という道を選ぶ人が少なくないようです。

厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2016年における日本国内の離婚件数(推計)は21万7000件で、前年の22万6215件よりやや減少。一方、婚姻件数(推計)は62万1000件で、こちらも前年の63万5156件を若干減少していることから、やはりデータ上では約3件に1件以上が離婚という事実は確かなようです。

では離婚後の生活はどうなっているのでしょう。実は金銭的に苦しくなったという人は少なくないようで、特に子供がいるシングルマザーにとっては、大変な問題のようです。

株式会社リングオフが10〜60代までのシングルマザー191人を対象に行なった調査によると、「母子家庭で一番大変なこと」に対し、44%が「生活費」と回答。「子どもの事」よりも悩んでいる人が多いことがわかりました。

半数近い人が生活費に悩んでいる現状が判明……。

ちなみに「養育費・教育費」に関しては、7割以上の人が「もらっていない」現状が明らかに。

離婚して養育費・教育費をもらっていますか?
・もらっている(26%)
・途中で支払われなくなった(20%)
・もらっていない(54%)

養育費・教育費をもらわない理由としては、「元夫に経済力がない」が39%で最も多く、次いで「元夫と関わりたくない」が34%、そのほか「子供に会わせたくない」「請求の仕方を知らずに流されてしまった」などと続き、約半数近くが元夫ときっぱり縁を切りたいという気持ちがあることがわかります。

また「途中で支払われなくなった理由」も尋ねてみると、約5割の人が公正証書をかわしていない為に何も言えずそのままになっている現状があることがわかったのです。

では生活費を工面する方法はどうしているのでしょう。実はあの愛の証であったはずの結婚指輪が大きく関わっていることがわかりました。

結婚率の低下は、離婚率の増加にも影響しているのかも!?

そこで離婚後の結婚指輪について調査してみました。

離婚後の結婚・婚約指輪の処分方法について、10〜60代までの離婚経験者327人に尋ねてみると、最も多かったのが「売った」で約6割。実は、2014年に行なった調査では「売った」という人は約2割で、「捨てた」の方が多く半数以上だったことから、ここ2年で4割も増加していることがわかりました。

離婚後の結婚指輪、どうしましたか?(2016年)
・売った(57%)
・どこにあるか忘れた(11%)
・捨てた(10%)
・どうしていいか分からず持っている(10%)
・元夫に返した(9%)
・リフォームした(3%)

では売却後のお金の使い道はどうしているのでしょう。最も多かったのは「生活費にあてた」で65%。「貯金した」を合わせると、7割以上が生活費や将来のための蓄えに充てていることがわかります。

子どもがいる人は「生活費に充てた」人がほとんど。子どもの有無は、離婚後の生活に大きく左右するようです。

ちなみに子どもがいない人だけ(136人)でみると、「結婚指輪を売った」という人は7割を超え、その使い道については、「生活費にあてた」という人は約5割。「自分に使った」(31%)や「貯金した」(23%)が若干増加するようです。

こうしてみると、たとえ子どもがいなくても離婚による金銭面の不安は大きく、少しでもお金に換えられる結婚指輪や婚約指輪は、最後の夫からの資産であり、生活の足しになっていることがわかりました。

離婚することが珍しくない世の中になったとはいえ、幸せの生活を手に入れるためにしたはずの離婚で苦しんでいる人も少なくないのが現実……。結婚、離婚の選択は、その後の生活を考えたうえで、慎重に行なわなくてはいけませんね。