日本酒しっぽり。女2人酒 vol.005

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【第4月曜日 16:00 更新】※この回が最終回になります
慌ただしい毎日のなか、気の置けない女友だちと、おいしい日本酒を飲みながら心ゆくまで女子トークに花を咲かせたい。そんな居心地のいいお店を、日本酒好きライター浅井直子が厳選してご紹介します。

◆お点前のような美しい所作で、気持ちよく酔える銀座の穴場の日本酒バー


銀座で日本酒となると、ちょっぴり敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、そんな女子2人にも安心しておすすめできるのが、今回の「和酒BAR庫裏(くり) 銀座店」です。こちらは、都内でも有数の酒屋さんが展開する飲食店のひとつで、日本酒の種類も豊富に揃うのが自慢。なかでも、カウンターがメインのこじんまりした銀座店は、じっくり飲むのにぴったり。秋の夜長、時には少し大人っぽく、日本酒をたしなんでみましょう。

◆「和酒BAR庫裏 銀座店」で“女2人酒”が弾む3つの理由

約50種類のうち、1週間程度で半数が入れ替わる日本酒。

銀座の外堀通りを1本脇に入った、老舗の鮨店などが立ち並ぶエリア。夜は華やかな雰囲気に包まれる通りですが、そこにひっそりとたたずむのが、「和酒BAR庫裏 銀座店」です。こちらの母体は、都内でも日本酒に力を入れるお店として知られる酒屋さん。そのため、さまざまな地域の日本酒が揃うのはもちろん、約50種類のリストのうち、約1週間に1回、半数を入れ替えるため、季節限定のお酒や、遊び心のある数量限定のお酒に出会える可能性も!



この日の季節限定は、10月1日のメガネの日にちなんで醸された「萩の鶴 メガネ専用 特別純米酒」

経験豊富な日本酒エキスパートによる、洗練されたおもてなし

落ち着いた雰囲気のカウンターで、日本酒初心者も日本酒好きも、分け隔てなく迎えてくれるのが、店長の竹内徹平さんです。高級和食店を皮切りに、吟醸酒を広める団体などを経た、日本酒のエキスパート。現在のように日本酒が盛り上がりを見せる以前より日本酒に関わっている事情通のため、お話も楽しいのですが、注目すべきはなんと言ってもお酒を注ぐ時の所作の美しさ!



ボトルにすっと指を添えるエレガントな手つきは、茶道やワインにも通じている竹内さんならでは。優雅なおもてなしで、いつもより気分よく酔えちゃうのです。

ゆず胡椒まで自家製の出色のつまみと、好きな色から導き出すおすすめの日本酒

日本酒のナビゲートのみならず、鴨ベーコンや、添えられたゆず胡椒など、珍味以外のおつまみは、すべて竹内さんの手による自家製。



おつまみ盛り合わせ(1300円)は、お酒が進むものばかり

お造りや牡蠣も抜群においしく、聞けば、毎日築地に足を運んで買い付けているとのこと。女性二人なら、少量ずついろいろ楽しめる日替わりのおつまみ盛り合わせがおすすめです。



約50種の幅広いラインナップの中から、あなた好みの1杯を探してもらえる

日本酒のオーダーで迷ったら、おまかせで。その場合、竹内さんはお客さんに好きな色を尋ねるそう。
「例えば、赤が好きだったらリンゴのようなフルーティなお酒、青だったら爽やか系といったように、色と味わいのイメージって想像以上にリンクしているんですよ」。
これなら、日本酒に詳しくなくても好みのタイプにたどりつけそう。今夜の気分は何色かな?なんて思い浮かべながら、お店に向かうのもきっと楽しいはず。



TEL.03-3573-8033
東京都中央区銀座6-4-15 トニービル2F
アクセス/銀座駅C2出口より徒歩3分
営業時間17:00〜24:00(LO 23:30)
日祝定休
席数15席
カード使用可 予約可
平均予算4000円

◆文/浅井直子


サケニスト。「TOKYO SAKEGRAPHY」主宰。日本酒を取り巻く人と風土の魅力に惹かれるうちに、雑誌やwebメディアでの執筆や、蔵元を招いた女性限定イベントや、DJを絡めた日本酒イベントなども主催。「日本酒を知ることは日本を知ること」「日本酒をブームではなく、カルチャーに」をモットーに、活動している。

PHOTO/AYUMI OSAKI ILLUSTRATION/HONGAMA