こんばんは。杉並の外れでbarをやっている阿部と申します。この連載では、普段あまりウイスキーを召し上がらない貴女を、めくるめくウイスキーの世界へお誘いしたいと思います。

夏の思い出、リオ・オリンピック

9月に入り、夏が終わってしまったんだなあ、とふと寂しさが胸をよぎります。今年の夏といえば、やっぱりリオ・オリンピック。メダルを取った選手だけでなく、出場していた大勢の選手から、期間中たくさんの元気や刺激をもらいました。

オリンピックに国を代表して出場するって、すごいことですよね。プレッシャーも想像を絶するものでしょうし、何より人生をその競技にかける覚悟。本当に尊敬します。

さらに気になったのが、選手を育てた親御さんのことでした。実際、ご自身も同じ競技をされていた方もいらっしゃいました。逆にまったくその競技に縁がなくても、全力でお子さんを支え応援する親御さんもいらっしゃいました。

そんな選手や親御さんを見ていて、飲みたくなったウイスキーを今回はご紹介したいと思います。

世界のバーテンダーから愛されて

それは、「デュワーズ ホワイトラベル」と「アバフェルディ12Y」です。

「デュワーズ ホワイトラベル」は世界的な評価はもちろんのこと、日本のバーテンダーにも、とても愛されています。以前、「バーテンダーが選ぶハイボールにあうウイスキー」という企画で、1位になっていたこともあります。

「デュワーズ ホワイトラベル」はブレンデットウイスキー(複数のウイスキーが混ぜ合わされたもの)で、そのキーモルト(味の骨格になるようにブレンドされるシングルモルト)として使われているのが「アバフェルディ」なのです。

つまり、「アバフェルディ」なくして「デュワーズ」はないわけです。

とはいえ、この「アバフェルディ12Y」は単体でも人気で、一銘柄としてバリバリの現役です。白い花のような香りや、オレンジピールのニュアンスがあり、すっきりとしていながら丸みもある味わい。ストレートで飲むのがおすすめ。

そして、デュワーズはその特徴を引き継ぎながらも、万人に愛されるマイルドなブレンデットウイスキー。こちらはソーダ割りもロックもとてもおすすめです。

「デュワーズ」を飲んだ時に感じる「アバフェルディ」の気配は、さながら子を支える親のよう。「後ろは私が守るから、思いっきり戦ってきなさい」と子を送り出したであろうオリンピック選手の親を見て、この二つのウイスキーを思い浮かべたのです。

秋の足音を聞きながら、飲み比べてみてはいかがでしょう?

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(阿部政孝)

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