日本古来の寒中禊や庖丁儀式なども!神田明神で大国様に福を授かる「だいこく祭」

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めでたいとされる七福神の中で、農業を司る五穀豊穣の神、大国主大神(大己貴命)。“だいこく様”とも呼ばれるこの神様が小槌(こづち)を振って、一年の福を授けてくださるお祭りが神田で行われることを知っていた?

それが、「神田明神」で2016年1月9日(土)から11日(月・祝)までの3日間に開催される、新春恒例の行事「だいこく祭り」。祭りの期間中は、だいこく様に扮した神楽師が参拝者の頭上で小槌をひと振りして開運を祈願する。

二の宮の祭神であるえびす様も、開運招福の鈴を持ってともに登場。農業を司るだいこく様と、漁業を司るえびす様が揃うこの祭りは、開運と商売繁昌にご利益があるとか。

「お祭りの間に縁起の良い『福笹』(初穂料1000円)を授与(購入)された方には、福引きがあります。『福笹』には最初からお札が1枚ついていますが、『小判』や『鯛』など縁起の良い飾り(200円〜)を選んで、オーナメントのように付けることもできます」と、担当者さん。

笹の枝にお札や飾りを付けた「福笹」を持って、だいこく様やえびす様にお願いすると、小槌や鈴で福を授けていただけるという。七福神のうちの2柱が揃うのは、お正月の神田明神ならでは。

また、1月9日(土)の10時からは、冷水を浴びて身を清める恒例の「寒中禊(みそぎ)がまん会」も開催。新成人を中心にした幅広い年齢層の男女が、男性はふんどし姿、女性は白装束で参加する。

境内に設置された仮設プールのような禊場には、寒さの中でさらに水を冷やす大きな氷の柱が入っていて、見ているだけも冷たさが感じられる。当日参加はNGなので、興味がある女子は事前に電話で問い合わせを。


1月10日(日)には、これも伝統が息づく「四條流庖丁儀式」が行われる。庖丁儀式は、食材に一切手を触れずに魚などを切り分けるもの。平安時代をルーツに日本料理の伝統を受け継ぐ「四條流」の古式に従って、装束姿で行うため、日本の古典文化として毎年取材に来る海外メディアもあるとか。

「さらに、11日(月・祝)には15時から『祈願串成就祭』を予定しています。これは、参拝者が祭り前に願い事を書いて納めた板状の「祈願串」(1枚200円)を集め、ご祈祷を行った後に、お焚き上げをして願い事の成就を祈るお祭りです。普段は公開していませんので、ぜひこの機会にご参加ください」(同)

だいこく様やえびす様に福を授かることができる3日間。神田囃子や将門太鼓などの演奏も予定されているそうなので、新春のめでたい雰囲気を今一度味わえるかも。