現在、ABEMAで放送中の恋愛リアリティーショー『ラブパワーキングダム~恋愛強者選挙~』に出演中の林さん。恋愛や結婚への憧れが強いのかと思いきや、両親に「結婚はしないと思う」と伝えているそう。その背景には、結婚という世間一般の幸せに自分が当てはまるのかという不安と、初めて自分の力で切り拓いた仕事への強い信念がありました。

【写真】レースクイーン→焼肉店オーナーとは!林ゆめさんの華麗な転身 ほか(全7枚)

両親には「結婚はしないと思う、ごめんね」と

── 現在「モテNo.1」を決める恋愛リアリティーショーに出演中の林さんですが、意外にも常に恋愛を謳歌してきたタイプではないそうですね。

林さん:北海道・富良野の大自然のなかで育ち、幼稚園から高校までは全員が幼馴染。大学は管理栄養士を養成する学校で周囲は女性ばかりだったので、幼少期から長い間、恋愛やモテとは無縁の世界で生きていました。

高校時代の林さん(写真右)。他校の生徒から声をかけられることはあったが、恋愛に積極的ではなかったそう

── 初めて彼氏ができたのはいつごろだったんですか?

林さん:高校生のとき、遠くから転校してきた「元ヤン」っぽい人を好きになって、初めておつき合いしました。中学時代から金髪にピアスみたいな人で。当時は「ワル」がカッコよく見えたんです(笑)。今はそんなの絶対イヤで、つき合うなら誠実な人がいいです。でも、「恋愛したい!」って強く望んでいる感じではないんです。

── 昨年30歳を機に独立され、ご自身で事業を立ち上げるなど多忙な日々ですが、結婚についてはどうお考えですか? 

林さん:「いつかご縁があれば」という気持ちもなくはない。でも、このまま生きていたら結婚するタイミングはたぶんないだろうな…って、最近思い始めました。両親にも「結婚しないと思う、ごめんね」と伝えているんです。


 
私は結局、仕事が大好きなんですよね。もし結婚するとしても、バリバリ働きたい気持ちがあるので「私の生活スタイルを受け入れてくれる人」が理想です。働き方を変えないといけないのなら、いっそ結婚しないほうがいい、と思ってしまうんです。

「私だけ違う世界線にいる」地元の幸せに戻れない孤独

── 結婚より仕事を選ぶかもしれない…と。年齢的には周りのご友人で結婚している人も多そうですが。

林さん:そうですね。地元の友だちはみんな結婚して子どもがいて、「私だけ全然違う世界線で生きてるな」とは、ときどき思います。

子ども好きで、「自分もいつか」と思ってきたんですが、最近は「別にいいかな」って。仕事がとにかく楽しいし、友だちやお姉ちゃんの子どもをかわいがっているだけで十分満たされる。もう自分の子どもは持たなくてもいい、という心境になってきています。

── 私も30代半ばですが、同じ世代の友人にも同じような考えの人はけっこういます。出生率の問題を出されたりすると、「結婚して妊娠・出産するのが国民の正しい在り方」というのも理解はできるんですが…今の暮らしをキープしたいという気持ちがブレーキになってしまうというか。

林さん:そうですよね。世の中のママたちを見ても、正直「仕事をしながら子育てって大変そう…」という気持ちが拭えなくて。それでなくても、昨年末にオープンした焼肉店のことでいまは頭がいっぱいなんです。

「流される人生」を終え、初めて自分で開いた道

── 現在は地元・富良野で「和牛焼肉 にくだらけ富良野」のオーナーも務めています。そもそも、焼肉店を始めようと思ったのはなぜですか?

林さん:親への恩返しのために地元で働きたいとずっと考えていたんです。飲食、それも焼肉を選んだのは、ただただ「焼肉が好き」だから(笑)。でも真面目な話をすれば、富良野には地元の素晴らしい食材をメインにした焼肉屋さんが見当たらないなと気づいて。「じゃあ私が作ればいいんだ!」と思ったんです。

和牛にこだわり、提供するのは富良野を中心とした北海道のお肉。野菜やジェラートも富良野の食材を揃えています。せっかく富良野まで足を運んでくださるなら、「ここでしか味わえないものを」というお客さんの想いに応えたかったんです。

30歳で焼肉店のオーナーとなった林さん

── 地元愛に溢れていますね。食材の仕入れ契約などもすべてご自身で行っているのでしょうか?

林さん:はい。父が飲食業に携わっていたので、業者を紹介してもらうなどアドバイスを受けつつ、自分で頑張りました。また、東京にある焼肉店「にくだらけ」を運営されている株式会社Nogleの皆さまにもサポートしていただいて、満足いく食材を揃えることができました。

── 林さんは芸能界デビュー後もIT企業のOLを6年間両立されていました。その経験も活かされていそうですね。

林さん:本当にそう思います。会社に入ったときはビジネスマナーなんて何もわからず、働きながら言葉遣いやメールの対応などもすべて学んだので、OLを経験していてよかったです。

──「何事もやってみる」精神が活きていますね。仕入れ以外にはどのような業務を?

林さん:バイトの面接以外、ほぼすべて関わっています。月に1度、1週間ほど富良野に帰り、毎日ホールに出て接客をして、お肉を焼いています。

今はスキーシーズンなので、おかげさまで賑わっています。外国から来てくれる方も多いので、英語はまったく喋れないんですけど、ジェスチャーとフィーリングで頑張っています(笑)。まずは今の店舗の地盤を固めて、長くいろんな人から愛してもらえるお店にしたいです。

もちろん、ふと「仕事だけで人生終わっていいの?」と自分に問いかけることがあります。でも、憧れていた保育士をあきらめてIT企業に就職したり、DMでスカウトされて副業気分で芸能活動を始めたりと、流されるままレールに乗ってきた人生を終え、30歳でやっと自分で見つけ、開いた道。だからこそ、簡単に手放したくはありません。世間がいう「幸せ」に縛られず、私は私の幸せを追求したい。今は仕事に邁進して、後悔のない人生を送りたいと思っています。 

「結婚して、母になること」だけが、唯一の正解ではなくなった時代。それでも、周囲のライフステージが変わるなかで、自分だけの道を進むには勇気がいります。林ゆめさんが選んだのは、誰かが敷いたレールの上を歩くことではなく、煙に巻かれながら自分の手でお肉を焼き、手応えのある「自分の人生」を自分で作ることでした。

誰かの物差しに自分を当てはめる必要はありません。人生のどの地点にいても、納得できる道を選び直すのに遅すぎることはないはず。あなたが今、自分の本音で大切に育てていきたいものは何ですか?

取材・文:髙木章圭 写真:林 ゆめ