京都画壇の近代化の旗手「竹内栖鳳」の代表作&重要作が勢揃い!

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日本画というと、どうしても「昔のもの」というイメージがつきまとわない? でも、実は技法やモチーフなどとともに、近代〜現代でも日本画は日々進化してきているんだって。その近代日本画史上で重要な日本画家の1人である“竹内栖鳳(たけうちせいほう)”の展覧会「竹内栖鳳展―近代日本画の巨人―」が、現在東京国立近代美術館にて開催中(〜10月14日(月・祝))。

竹内栖鳳って・・・? ピンとこないというあなたに、彼がどれほど素晴らしい画家なのか、本展の魅力を含め、広報担当者さんに教えもらうと・・・。

「竹内栖鳳は、京都画壇の近代化の旗手として土田麦僊(つちだばくせん)をはじめとする多くの後進に影響を与えるなど、近代日本画史に偉大な足跡を残しました。栖鳳は京都に生まれ四条派の幸野楳嶺(こうのばいれい)に学びましたが、積極的に他派の筆法を画に取り入れ、また定型モチーフとその描法を形式的に継承することを否定し、画壇の古い習慣を打ち破ろうとしました。その背景には、1900年のパリ万博視察のための渡欧がありました。現地で数々の美術に触れ、実物をよく観察することの重要性を実感したのでした。しかし、やみくもに西洋美術の手法を取り入れたのではないところに栖鳳の視野の広さがありました。栖鳳は実物観察という西洋美術の手法を参考にしつつ、西洋と肩を並べられるような美術を生み出そうという気概でこれら伝統絵画の根本的理念をもう一度掘り起こそうとしたのです。」

名前を知らなくても偉大な画家ってたくさんいると思うけど、なかでも西洋画に肩を並べる日本画を後世に残した竹内栖鳳は、美術フリークなら見逃せない1人! また、本展の見どころをお伺いしたところ・・・。

「本展は、栖鳳の代表作、重要作、長らく展覧会に出品されてこなかった作品約110点、素描などの資料約60点で栖鳳の画業を通観し、栖鳳が新たな時代に築いた日本画の礎を示します」とのこと。

かつて日本画が西洋絵画に影響を与え、それをまた吸収して日本画が進化してきていたなんて、“日本”画といいつつ実はワールドワイド! これはもう実際に観に行ってみるしかない!