日本初公開!銀座で花珠爛漫「中国・庫淑蘭の切り紙宇宙」展

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色とりどりの色紙を切って作る切り紙細工。中国では「剪紙(せんし)」と呼ばれて、古来から農村のお祭りや室内の飾りとして親しまれてきたとか。
その剪紙の作家として、ユネスコから中国民間美術大使の称号を贈られた庫淑蘭(クー・シューラン)の『花珠爛漫「中国・庫淑蘭の切り紙宇宙」展』が、8月1日(木)から9月17日(火)まで、銀座ミキモト本店6階のミキモトホールで開催中!

今回は、彼女の才能を見出した台湾の漢聲雑誌社の発行人でアートディレクター・黄永松(ホァン・ヨンソン)さんのコレクションによる展示で、日本では初めてのお披露目。
色彩豊かでエネルギーに満ちあふれた作品は、見ているだけで元気になれるかも。

昔から、おめでたい吉祥文様をモチーフに、農家の女性達の手で代々伝承されてきた剪紙。庫淑蘭も少女の頃から母親に剪紙を習い、17歳で農家に嫁いだ後も続けていたそう。
そんな彼女が本格的に剪紙と取り組むようになったのは、事故で重傷を負い、寝たきりとなったのがきっかけ。強烈な生命意識が生まれ、それ以降は伝統的な剪紙の枠を超えた独特の世界観と宇宙観を表した、鮮やかでスケールの大きい作品を次々発表するように。

「切り紙というと、小さな作品のイメージがあるかと思いますが、実際に見ていただくと、スケールの大きな作品が多く、そのダイナミックさと緻密な表現に驚かれると思います」と、広報の新堀さん。

作品には四季折々の身近なテーマから、女神像や生命樹などの神秘的なモチーフまでもが瑞々しく描かれて、まさに「切り紙の宇宙」と呼ぶにふさわしい展示。なにより、庫淑蘭の才能が大きく開花したのは65歳を過ぎてから! 遅咲きの大先輩が残したアートは、私達の「希望」になるはず。