日本での結婚式シーズンといえば、「6月の花嫁は幸せになれる」でおなじみの「ジューンブランド」が有名。しかし近年は6月ではなく、秋に結婚式を挙げる「オータムウエディング」に注目が集まっているそうです。そこで今回は「リゼクリニック」が女性を対象に行なった調査結果をもとに、結婚式シーズン事情について考えてみます。

1年で最も不人気!夏に結婚式を挙げた人はわずか8.7%のみ

同調査が既婚女性を対象に行なったアンケートによると、挙式をした時期で一番多かったのは「秋」(26%)。一方「ジューンブライド」の時期である夏は、わずか8.7%しかいませんでした。

春と秋はどちらも過ごしやすい気候ですが、桜の時期の春と紅葉とハロウィンの時期の秋、どちらも魅力があります。

秋に続いて人気なのは「春」(22.8%)。どちらも共通しているのは気候が過ごしやすいことで、さらに春は桜、秋は紅葉に街が彩られるのも人気の一因でしょうかさらには11月22日に「いい夫婦の日」があるのもポイント。この日を結婚記念日にする場合、結婚式を挙げるのは自動的に秋となるのです。

ちなみに同調査では、既婚女性だけではなく未婚女性にも「どの時期に挙式をしたいですか?」と質問。その結果は次の通りとなっています。

どの時期に挙式をしたいですか?(未婚女性)

1位 時期は気にならない……21.2%

2位 春……20.2%

3位 式は挙げたくない……19.2%

4位 結婚したいと思わない……17.7%

5位 秋……11.8%

6位 自分たちの記念日……4.4%

7位 夏……3.0%

夏が不人気なのは既婚者と同じですが、「秋」は11.8%とこちらは意外にそれほど人気ではありませんでした。しかしこちらの1位は「時期は気にならない」(21.2%)ですが、既婚者で同じ回答はわずか4.7%。独身時代は実感がなくても、いざ挙げるとなれば季節などを考慮しなくてはいけない現実に直面するのかもしれません。

「6月の花嫁は幸せになれる」の言い伝えはギリシャ神話が由来

では長らく日本のブライダル業界に定着していた「ジューンブライド」は、現在どのように捉えられているのでしょうか?そこで既婚・未婚を含む女性たちに、ジューンブライドに対するイメージを調査。結果は以下の通りです。

「自分たちの記念日を優先したい」人が未婚者に多いですが、いざ結婚式を挙げるとなると家同士の都合も考慮せざるを得なくなり、なかなかすんなりいきません。

一番多い意見は「梅雨の時期に挙式は嫌だ」。確かに6月は雨が多く、さらに最近は日本も亜熱帯化しているのかゲリラ豪雨も少なくありません。屋外で行なう「ガーデンウェディング」が難しくなるのはもちろん、ドレスアップして参列するゲストにとっても雨は過酷です。移動中にセットしたヘアスタイルが乱れたり、靴がぐっしょり濡れてしまったら、テンションもだだ下がりです。

また未婚女性で多い意見は「企業の戦略だと思う」というもの。確かにジューンブライドはもともと、梅雨時期で閑散とする日本ホテル業界が戦略的に打ち出したキャンペーンだったのは事実のようです。しかし「6月の花嫁は幸せになれる」という言い伝えがヨーロッパに古く伝わっているのは事実で、その起源はギリシャ神話に登場する女神「Juno(ジュノ)」が守護する月が6月(June)であることが由来とされています。ジュノは結婚や出産を司る神で、6月に花嫁になると幸せになると言われているのです(諸説あり)。さらに6月のヨーロッパは梅雨がなく、心地よい気候で結婚式を挙げるにはベストだそう。

クリスチャンじゃないけれど、キリスト教式の挙式を挙げる人が多い日本人。6月の花嫁もヨーロッパ由来なので、ウェディングドレスを着たい人たちの需要にはマッチしている?

「6月の花嫁は幸せになれる」という由来自体は確かに存在しますが、近年日本の梅雨時期はゲリラ豪雨などで過酷なのも事実。ブライダル業界も大変かもしれませんが、割引キャンペーンなどのお得なサービスで、盛り上げて欲しいものです。

【調査概要】
調査主体:医療脱毛専門院『リゼクリニック』調べ
対象期間:2018年9月21日(金)〜9月24日(月)の4日間(インターネット調査)
対象者:都内在住の20〜30代女性330名対象(※うち既婚者127名・未婚者203名/20代165名・30代165名)