―あのコの恋愛事情― #片想いの終わらせ方 編

写真拡大



ネイルサロンは不思議な空間。
手を握り合っているからなのか、リラックスした密室空間がそうさせるのか、秘密の内緒話しを打ち明けて下さる方がとても多い場所でもあります。


そんなネイルサロンで繰り広げられるみんなのリアルな恋のお話をお送り致します。
※許可を頂いたものだけ掲載しています。


※個人を特定できる情報が含まれないよう職業等にフィクションも織り交ぜています。ご了承ください。

■◇女子は妄想が得意である

「あいこさーん!なんかもう、どうしよー」
女子は「どうしよう」が好き。やばい、悩む、どうしよう?と言いながら、実は自分の気持ちは半分以上固まっていて「話しがしたいだけ」だったりするという、わかりきった現実を頭におきつつアキさん(仮名)に「どうしました?」なんて聞いてみる。
「諦めた方がいいのかも」片想いに悩むアキさんは真剣そのもの。


「LINEの返事あんまりこなくなっちゃったしさ」「電話もこなくなっちゃったしさ」
「会ったらすごく仲良しなんだけど演技なのかも」


女子はとにかく妄想が得意な生き物だったりしませんか?「こう言われたからこう思ってるに違いない!」「返事がないのは興味がないに違いない!」想像と妄想を繰り広げられるからこそ「女は全員が女優になれる」のかもしれないけれど。


「それだけじゃ、彼の気持ちはわからないじゃないですか!諦めるには早くないです?」
素直に思ったことを答えてみた。
「でも、好きだったら連絡しません?諦めようかなぁ」
その気持ちもわかる。だって怖いもんね。

■◇恋愛なんてかっこ悪くていい

大人になるまでに読んできたシンデレラストーリーはたくさんあるから、女子はやっぱり「求められる」恋愛がしたい。


彼が私を好きになってくれて、私のことをたくさん思い出してたまらなくなってくれるような、いつの間にか自然に惹かれあうような恋が脳内に繰り広げられるんだけど、現実に向き合っているのは漫画や小説の主人公ではなく生身の人間なわけで、脳内オリジナルシンデレラストーリーそのままに進んでくれることなんて皆無なわけです。


恋愛なんてかっこ悪いばかりですよ。連絡がないだけで機嫌が悪くなったり「もしや今、他の女子といたりするのでは?」なんて勝手に不安になって辛くなったり。


おしゃれなBarで告白されたかったのにラブホ街だったり…ふと冷静になって自分のあまりのかっこ悪さに気付いたら恋愛って諦めついたりするんですけどね。


「でもなんか、辛くなってきちゃったんですもん」ていうアキさんの気持ちもすごくわかるんだけど、すっぱり片想いを諦めるには「冷静になる」か「行動を起こす」だと思うんですがいかがです?とアキさんにおすすめしてみる。

■◇おわりに

脳内オリジナルシンデレラストーリーが繰り広げられているときって、果てしなく冷静さに欠けているわけですが、ふと冷静になってみましょう。今ですら連絡が途切れがちな彼とうまくいったところで、付き合っても連絡が少ない彼かもよ?


それでもその人がいい?


妄想とはいえ「他の女子といるのかも?」なんて脳内を駆け巡るってことは、そこそこ仲のいい女子が彼の周りにいるってことですよね?付き合ってもその影はチラつくかもよ?
連絡はないけど会うと仲良しってことは、他の人にもそうかもよ?


それでも彼がいいなら、妄想や空想の中じゃなく「現実の彼」と恋愛してみるしか諦める方法はないかもしれない。「2人で出かけない?」て一歩行動してみるだけで現実の彼がわかるから。断られたら諦めがつくわけで。「付き合いたい」て言ってみるのもいいかも。


「片想いを諦める」には行動が必要。妄想だけじゃずっと諦めがつかない。行動することが怖いならもうしばらく脳内オリジナルストーリーが続く。片想いの辛さも背中合わせのまま。
「行動か…踏ん切りつくかな」
出来あがりそうなネイルを見つめながらアキさんが呟く。
「片想いを終わらせるには”答え”を出すしかないですからね。まだ”答え”を知るのが怖いなら、片想いは片想いのままでいい気がします」


「あいこさんならどうします?」
「現実はほっといてもいずれやってくるものなので、できるだけ空想を楽しみます」
にんまり笑う私に爆笑したアキさん。次回ご予約時の報告が楽しみだ。
(川上あいこ/ライター)


(ハウコレ編集部)
(かしゅかしゅ@cashe_cashe2525/撮影)