国道202号から二丈岳方面に進むと見えてくる水色の建物。屋号の「Nord」はフランス語で北の意味

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いまや、日本全国から観光客が集まる人気のエリア・糸島。抜群のロケーションと、豊かな土壌で育った食材を楽しみながら、のんびり贅沢な時間を過ごせるイチオシの“糸島カフェ”を紹介!

【写真を見る】タマネギと小麦粉を焦げる一歩手前まで炒めて、甘さと程よい苦味を引き出した「豚軟骨のカレーライス」(1000円)

3軒めは、懐かしさと温かさを感じる小さな一軒家カフェ「Cafe食堂 Nord(ノール)」。

2013年7月に糸島にオープンした同店。店主の黒崎夫妻はともに北海道出身で、富良野の老舗カレー店「唯我独尊」や、系列のペンションで料理やサービスの腕を磨いた。その経験が活きているのが、黒い見た目からインパクト満点の「豚軟骨のカレーライス」(1000円)。

一口目は丁寧にじっくりと炒めたタマネギや黒糖由来の自然な甘さ、旨味が広がり、食べ進めるうちにじわじわとスパイスの辛さや香りが迫ってくる技ありの一品で、一度食べるとクセになると評判。

他にも、手作りパンを器に見立て、中にキノコやソーセージたっぷりのグラタンを入れた「パン詰めグラタン」(1100円)、小さめのパンをくり抜いて、ジャガイモや軟骨カレーを詰め、上にチーズをのせて焼き上げたカレーパン(コーヒー付きセット700円※15時以降の限定メニュー、テイクアウト450円)など、どのメニューにもオリジナリティがキラリと光る。

また、観光客が多い糸島エリアにありながら、のどかな雰囲気を感じられるのもいい。店が建つのは国道202号から少し南側に入った小さな山のふもとで、シーサイドとは一味違う、静かでのんびりとした空気感が流れる。その穏やかさを生んでいるのはロケーションや店のしつらえだけじゃない。サービスを担当する奥さんの優しい笑顔、客目線に立った温かいサービスがあるからこそ、より満足度の高いひと時を過ごせる。

[Cafe食堂 Nord(ノール)] 福岡県糸島市二丈深江2575-6 / 092-325-2790 / 11:00〜18:00(LO17:00) / 金曜休み

【九州ウォーカー編集部/取材・文=諫山 力、撮影=東野正吾】