探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情をご紹介。パートナーがいる男女の恋愛の詳細を、美人探偵・山村佳子がその事件簿から解説します!浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントはどこなのかも紹介。

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今回の依頼者様は、鈴木沙織さん(仮名・35歳)。東京都世田谷区内にある一戸建てにご夫婦で住んでいます。沙織さんは体が弱いので、8年前に結婚してからずっと専業主婦でした。いかにも育ちが良さそうな白のブラウスと紺のフレアスカート、アメリカブランドのシンプルな紺のミニボストンを持っています。色白で華奢ではかなげな雰囲気。男性にモテると直感しました。

「夫は同じ年で、大学時代に合コンで知り合いました。私はすぐ貧血を起こしたり、立ちくらみがして、体が弱いから夫の相手があまりできません。それでもいいと夫は結婚する判断をしたのですが、夫もだんだん嫌になってきたんでしょうね。最初は私が細身体型なことが好みだったらしく、熱烈な愛の言葉をささやいていたのですが、ここ5年くらいはただの同居人になっています」

沙織さんは大学時代から東京暮らしですが、出身は関西。かなり強い関西弁で話します。そして旦那様は、東京都世田谷区で生まれ育ち、身長も高くてカッコいいシティボーイだそう。

オシャレで 品がいい夫は無類の女性好きであり、無自覚にモラハラ行為を行なう人物だった

「結婚するときは、ウチの両親が“東京の男に敷居を跨がせない”と大反対。義両親も体が弱いことや、関西出身はダメと言われて相当もめましたが、結婚してしまったんですよね。結果的に結婚式もできなかったし。結婚してから義父とは一切会っていません。ウチの両親は生粋の関西人ですが、東京生まれにこだわる義父はまさかの埼玉県出身なんですよ(笑)。それなのに、私のことを毛嫌いしているんです」

となると、沙織さん側に不祥事があった場合“これ見たことか”と婚家からたたき出される可能性がある。その保険のためにも、旦那様が浮気している証拠をつかんでおきたいとのこと。

「夫はホントにモテるから、自分の力を試したいと考えています。学生時代は体関係だけの女友達もいましたし、フーゾク遊びもしていたようです。結婚するときに、それらは絶対行かないと約束をさせました。でも私は夫の相手があまりできないので、夫はスマホと一緒にお手洗いに籠ることが多かったのです。週に1回はトイレットペーパーで配管が詰まってしまっていたのですが、今の会社に転職してから3か月間、一度もお手洗いが詰まっていません。さらに、雰囲気もルンルンしていてかなり怪しい。それに、ここ数年、関西弁がウザいから話しかけるなとか言うし、食べ物の趣味が会わないとかグダグダ言って私をバカにするんです。お好み焼きやタコ焼きを家でやろうとしたら怒るし。そんな恨みも溜まっていますからね。もしもの時のために証拠をおさえていただきたいのです」

旦那様は広告代理店から、IT関連会社に転職して3か月。給料も増え、職場の環境もよく、社員間の仲もいいとか。

「先日、ビアガーデンを貸し切って、家族を招待するイベントがあったんです。夫は私を連れて歩くのが好きなので、私も行くんだと思っていたら、“忙しいから相手にできないし、人もいっぱいて疲れるだけだから来ない方がいいよ”と言うのです。いつもなら、私を見せびらかして“若々しくてキレイな奥さんですね”と言われてドヤ顔をしているのですが、それをしない。お手洗いの配管が詰まらなくなった時期と転職は一致しています。私を職場のパーティーに参加しないように促すのも不自然。きっと社内不倫をしているに違いありません!」

沙織さんの得意料理は母から教わったお好み焼き。結婚当初は旦那様も食べていたのに、最近は嫌うように。夫婦デート時、タコ焼きを一緒に食べようと誘うもひどい言葉で断る旦那様。そのことが忘れられないという。

※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換えています。

調査の天王山は、ロンドンへの出張。出発ロビーに現れたイヤリングの女の正体は……〜その2〜に続きます。