簡単な漢字やよく知っているはずの芸能人の名前など、「わかっているはずなのに思い出せない」なんてこと、ありますよね?そんな“物忘れ”は主に歳を重ねていくと起こる現象という印象がありますが、実際はけっこう若くても「アレなんだっけ?」は起こるようです。しかし若い人の場合は「え?もう物忘れ?ヤバくない?」なんて思うかもしれませんが、実際のところ、皆さんのどくらい物忘れをしているのでしょうか?

20代でも69.5%は「アレなんだっけ?」が起こる!

総合マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティングでは、全国の20歳〜79歳の男女を対象に「記憶力に関する調査」を実施しています。そちらによると、物忘れをして「アレアレ、アレ何だっけ?」「あの人誰だっけ?」といったセリフを「しょっちゅうある」「よくある」「時々ある」と答えた人は合計77.1%だそう。また今回の調査で一番若い世代の20代でも69.5%が該当しています。やはり、20代でも皆さんかなり「アレアレ……」を口にしていたのです。

高齢の人だけではなく、若い世代もけっこう物忘れをしていることが分かります。

上のデータをみると、30代で物忘れをして言うのは69.5%。この数字は20代とまったく一緒です。そして40代になると77.5%と数字は若干増えて、60代になると84.0%と8割を超えます。確かに年代とともに割合は増えているのは間違いないですが、グラフをみると驚くべきことに、20代も70代もそこまで物忘れの割合に大きな違いはないのです。

20代にありがちな物忘れは「アレ?今何しようとしたんだっけ?」

年代問わず起こる物忘れ。では皆さん一体どんなことを忘れることが多いのでしょうか? まずは全体で物忘れが多いことのベスト5をみてみましょう。

物忘れの内容(全体)

1位 芸能人・有名人の名前……61.0%

2位 漢字……42.2%

3位 今、何をしようとしたか……41.5%

4位 曲名や作品名……40.9%

5位 お店の名前……31.0%

 

圧倒的1位となったのは「芸能人・有名人の名前」で、確かにこれはよくありがちです。芸能人や有名人は次から次へと新しい人が出てくるので、昔知っていた人の記憶があいまいとなってしまうのでしょうか?

一方年代別ランキングもあります。まず一番若い20代のランキングはこちらです。

物忘れの内容(20代)

1位 今、何をしようとしたか……55.0%

2位 芸能人・有名人の名前……47.5%

3位 漢字……41.0%

4位 曲名や作品名……36.0%

5位 ものの名称……35.5%

なんと1位は「今、何をしようとしたか」。例えば何かをしようと思って立ち上がった瞬間など、ふと起こる「アレ?今何をしようとしていたんだっけ?」という物忘れ。20代の半分以上は経験しているようですが、これはもしかすると若い人特有なのかもしれません。

次に紹介するのは、70代の同調査によるランキング。20代との違いはあるのでしょか?

物忘れの内容(70代)

1位 芸能人・有名人の名前……73.5%

2位 漢字……46.5%

3位 曲名や作品名……46.0%

4位 お店の名前……35.0%

5位 身近な人の名前……33.5%

20代で1位となった「今、何をしようとしたか」は入っておらず、代わりに「身近な人の名前」という新たな項目がランクインしているのが特徴です。身近な人といえばやはり家族や友人、親戚などでしょか? 

「アレアレ症候群は」不規則な生活や運動不足が原因の場合も!

同調査では横浜新都市脳神経外科病院の眞鍋雄太氏に、「物忘れ」についての話を伺っています。氏によると、「アレ、アレ。アレだよ、アレ」と言ってとっさに芸能人の名前や漢字が出てこない現象は「アレアレ症候群」と呼ばれているそう。多忙やストレスフルな生活、極端な偏食、運動不足などで引き起こされることも多く、予防するには生活環境の調整が重要になってくるとのことです。ただしあまりに深刻な場合は、医療機関を受診したほうが良いケースもあるそうなので、気になる人はメディカルチェックを受けたほうがいいそうです。

あまりにもアレアレが深刻な場合、医療機関で相談を!

気温も高く生活環境が乱れがちなこの季節、特に物忘れには気を付けたほうがよさそうですね。

【調査概要】
調査媒体:株式会社ネオマーケティング
調査対象:アイリサーチ登録モニターのうち、物忘れの経験がある全国の20歳〜79歳の男女を対象に実施
有効回答数:1200名(20代・30代・40代・50代・60代・70代の男女:各100名)
調査実施日:2017年5月23日(火)〜2017年5月24日(水)