マジで深いっ! 専門家に聞いた「好き」って何?

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あなたは「好き」とはどんな感情か、説明することができますか? なんとなくわかっているつもりでも、実はあいまいなこの感情。なかには、よく考えてみると「恋愛感情が一体なんなのかわからない」という女性もいるかもしれませんね。では、この感情について理解するには一体どうしたらいいの? そこで今回は、「恋愛感情を知る方法」について、心理コーディネーターの織田隼人さんに教えてもらいました。

■恋愛感情がわからない女の実態って?

恋愛感情を知らない女性の本音とは? まずは、「恋愛感情とは何か」がわからない女性の実態を見ていきましょう。

◇恋をしたことがない女性の割合

恋愛をしたことがなければ、それがどんなものなのかはわからないですよね。ここでは、22〜34歳の女性を対象に、そんな女性の割合を調査しました。

Q.あなたは恋をしたことがありますか?

ある(88.9%)

ない(11.1%)

(※)有効回答数386件

「ある」という女性は約9割。当然、多くの成人女性が恋愛を経験したことがあるようです。ですが、一方で恋をしたことがない女性が1割いるというのも注目すべき数字。「恋愛感情がわからない女性」は一定数いるのかもしれません。

◇恋愛感情がわからない原因とは?

でも、「恋愛感情がわからない」という事態に陥ってしまうのは一体なぜなのでしょうか。男女の恋愛にくわしい心理コーディネーター・織田さんが解説するその原因とは? さっそく見ていきましょう。

ひと口に「人を好きになる」と言っても、「友情的な好き」「親族への愛的な好き」「ひと目惚れのような燃え上がる好き」「性欲の混じった好き」など、さまざまな好きの形があります。そして、燃え上がるような好きを感じにくい、というタイプの女性もいます。(逆に燃え上がる好きばかりを追い求める女性もいます)そして、「恋愛感情がわからない女性」は、一般的に恋愛と言われている「燃え上がる好き」を感じにくいタイプであると言えます。

恋愛感情を感じない原因は? という問いに対しての回答は「そういう人として生まれた」と考えるとわかりやすいでしょう。もともと恋愛感情を感じにくい体質だった、それが問題あるかと言われると「問題ない」と考えてOK。自分の性質ですので、問題と捉えるよりも、「これが自分だからそんな自分と付き合って楽しく生きていけばよい」と考えたほうがいいですよ。

■そもそも好きって何?

織田さんの見解によれば、「好き」にはさまざまな種類があるということ。では、「好き」って結局どんな感情なの? ここでは、「好きとは何か」について、女性の本音と織田さんの意見から考えていきましょう。

◇「好き」ってどんな感情?

恋をしたことのある343人の女性が考える「好き」とは? 人を好きになる、とはどんな状態なのか、彼女たちの意見を聞いてみました。

☆(1)いつも相手のことを考えている

・「いつもどんなときもその人を考えてしまう」(34歳/医療・福祉/専門職)

・「その人のことばかり考えてしまったり相手がどう思っているか考えたり、頭から離れなくなる」(23歳/小売店/販売職・サービス系)

☆(2)考えただけでドキドキする

・「その人を見るとドキドキする、うれしくなる」(25歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

・「その人のことを考えるとドキドキする」(28歳/学校・教育関連/事務系専門職)

☆(3)一緒にいたいと思う

・「一緒にいたいと思う。会いたいなあとか」(28歳/医療・福祉/専門職)

・「一緒にいたい、相手のことを知りたいと思う」(25歳/情報・IT/秘書・アシスタント職)

☆(4)毎日が楽しく感じる

・「毎日すごく楽しくて嫌なことがあってもとりあえずその人と話せれば多幸感で溢れる」(22歳/金融・証券/専門職)

・「毎日楽しくなる。その人のことを考えたら楽しくなる」(31歳/その他/販売職・サービス系)

その相手のことばかり考えてしまい、考えるだけで幸せ、と感じるのが恋愛における「好き」という感情のようですね。恋をしたときの自分を思い出して、「たしかに!」と共感した女性も多いのでは? 自分でもコントロールできない感情のひとつと言えそうですね。

◇専門家が教える「好き」の定義

では、心理コーディネーターの織田さんが考える「好き」とはどんなものなのでしょうか。その定義を解説してもらいました。

好きにはいくつかのパターンがあります。学者によってその分類はさまざまですが、私は以下のようにとらえると、わかりやすいと考えています。

その1:性的な好き

性欲を含めた好き、というものです。人間は動物として雄雌に別れ、子孫を残すことで繁栄を続けてきました。そこに性欲がなければ子孫を残すことはできませんよね。したがって、「子孫を残す」という点ではこれが必須の愛の形、好きの形のひとつです。「性的な好き」には、外見的要素が強く反映されます。以上のことから見た目が好き、というのもこの性的な好きに含まれることが多いと言えます。

その2:仲間的な好き

協力し合う仲間としての「好き」という気持ちです。仲間意識が生まれたときに生じる気持ちがこれです。

その3:親族的な好き

自分の子どもや親に対してなど、ずっと一緒にいる人間に対しての「好き」という気持ちです。一緒にずっと過ごすだけで仲間意識が強くなり、お互いに支え合おうという気持ちがわきやすいのが人間です。恋人同士でも、付き合って長くなると、この「親族的な好き」という気持ちが強くなっていきます。

その4:理想の相手に向ける好き

自分の理想を相手に反映させたときに現われる「好き」という気持ちです。いわゆる「白馬の王子様」や「自分だけのナイト」のような存在にあこがれる気持ちの入った感情です。思春期に強く出てくる恋愛感情がこの「理想を相手に向ける好き」という気持ちです。ひと目惚れなども、自分の理想を相手に当てはめているために起きる現象です。

その5:ゲーム的な好き

恋愛を一種のゲームと捉え、自分が好かれると「勝った気持ち」や「何かを手に入れた快感」を感じるという「好き」です。恋愛を完全にゲーム的にとらえている人はそれほど多くありませんが、ほかのパターンの「好き」な気持ちとミックスされて盛り上げる要素となりやすいです。恋の駆け引きに頼りたくなる気持ちなどもこの「ゲーム的な好き」という気持ちから引き起こされやすいと言えます。

その6:寂しさや独占欲的な好き

自分がひとりでは生きていけない気持ちや人を頼りたい気持ち、そしてひとりの人を独占したいという気持ちの入った「好き」です。嫉妬もこういった好きの気持ちから生まれます。

その7:お金や地位を反映させる好き

男性であればアイドルやアナウンサーと付き合っていると、それだけで人に自慢できます。女性もお金持ちや地位のある人と付き合うことで幸せを感じる人が一定数います。こういった自分の立ち位置を上昇させてくれる、というのも「好き」を構築する要素のひとつです。地位や名誉、経済力は女性にとって「幸せ」を感じさせてくれる要素のひとつですので、それが好きという気持ちに反映されるのです。

こうした複数の「好き」がミックスされて恋愛感情がわいてきます。このとき、人によってどの要素の「好き」が濃いか薄いかには、ちがいがあります。

■専門家直伝! 恋愛感情を知る方法3つ

「好き」とひと言で表現しても、複数のパターンがあることがわかりました。では、それを実際に知るためには、どんな行動に移せばいいの? 最後に、「恋愛感情を知る方法」について、織田さんに解説してもらいました。

まず、恋愛を無理にしなくてもよいと考えましょう。自分はそういう性格なんだ、「幸せに生きていければ人生は楽しい」と意識することが前提です。それでも恋愛に興味があるのであれば次に紹介する3つの方法を試してみてください。自分の意思で行動することが大切なのです。

◇(1)少女漫画を読んでみる

少女漫画、できれば小学生や中学生向けのものをのんびり読んでみましょう。恋する感情をうまく切り出しているものが多数あります。そこで、恋する感情がどんなものかを観察してみましょう。また、主人公を自分に当てはめられると◎。もともと恋愛の感受性を少なからず持っている人であれば、徐々に恋をしたい気持ちになれるかもしれません。

◇(2)乙女ゲームに挑戦する

いわゆる『乙女ゲー』といわれるひとりの女性が複数の男性から言い寄られるゲームをやってみましょう。ソーシャルゲームでもたくさんの種類があるので、今はいい世の中になりました。ゲームとして「中毒性のある仕組み」になっているので、好きになる形を学ぶことができます。もちろん、相手は2次元の男性なのですが、それで自分の恋心を活性化できますよ。

(3)男性と一緒に学べる場所、一緒にスポーツできる場所に行く

MBAを取得するとか、中小企業診断士の資格を取るとか、ビジネス英会話を勉強するとか。この目的のために「男性と学ぶ場所」に行ったり、フットサルなどのスポーツを一緒にする場所に行ったりしてみましょう。一緒に学ぶことやスポーツすることで、仲間意識が生まれます。恋愛は何も性的なものや理想を反映した相手を見つけるところからはじめなければいけない、といった決まりはありません。仲間的な形から恋愛を生むまでには時間がかかりますが、急激に気持ちの盛り上がらない方にはオススメの方法です。

■まとめ

恋愛感情がわからない、というのは自分の性質が背景にあるということがわかりました。だからこそ、「そのままで、ありのままの人生を楽しめばいい」という織田さんのアドバイスからは、勇気をもらえますよね。とはいえ、恋愛感情を深く知りたい、と興味を持つこともあるでしょう。そんなときは、今回紹介した3つの方法を試して、自分の感情をたしかめてみてくださいね。

(監修:織田隼人、文:ファナティック)

※画像はイメージです

(※)マイナビウーマン調べ

調査日時2017年5月1日〜2017年5月4日

調査人数:386人(22歳〜34歳の女性)