探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情をご紹介。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細について、多くは語られないものです。気になるその詳細を美人探偵・山村佳子がその事件簿から解説します! 

浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントはどこなのかも紹介。

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今回の依頼者は、東京大田区田園調布豪邸に住む天沼千佳さん(仮名・38才)。彼女も本連載を見て、電話をくださいました。「私は夫がいるのですが、知りたいのは浮気相手の彼氏のこと。そんなのは、山村さんにしか話せない」と切羽詰まった様子で語っていました。

電話口で話していても、興奮しているばかりなので、その2時間後にカウンセリングルームでお会いすることに。

ゴージャスな人が来るかと思いきや、事務所にお見えになった千佳さんは、典型的な森ガールファッション。手足が細く、小柄で漫画『ハチミツとクローバー』の主人公・花本はぐみにそっくりのロングヘア。白のコットンレースのワンピースを着て、ピンク色のクラシカルなビーズのバッグを持っていました。

「夫は3代目社長で、私たちは親同士が決めて結婚したんですよね。ウチもそこそこ資産家なので、結婚と恋愛は別だと思っています。夫は不動産会社を経営していて、かなりのお金持ちですし、一生食べるには困らないから、結婚にOKしました」

しかし、旦那様は千佳さんの好みとは全く違う外見と、趣味を持っていました。

「私は、ほっそりしていてメガネの人が好きなんですけど、夫は44才なのに日サロに行って、素足に革靴を履くタイプ。昔の石田純一さんにサーファーを足したような感じなんです。体もジムで鍛えていて、お腹が割れていてキモい。私と結婚した10年前から異常に若作りにこだわり始めて、先日は植毛までしたんですよ。香水もキツいし……ちなみに夫が好きな有名人はGACKTさん、ファッションやビジュアルもマネしているようですね。私はそんなイケイケ系よりも、文化的な話をして、盛り上がれる人が好きなんですよ。映画とか、読書とか、旅行とか……私は昭和時代に活動した評論家・澁澤龍彦さんのファンで、まさに真逆」

森ガールには肉食女子が多いといいますが、まさに千佳さんはそういうタイプ。許嫁の旦那様と、28歳まで結婚しなかったのは、恋愛を楽しんでいたから。

結婚するまでは恋多き女、では結婚後はどうなの……?

「結婚前は実家で楽しく生活していて、親もそんな私を応援していてくれて、独身時代と変わらない生活をさせてくれるから、結婚したんです。夫はお金だけ出していればいいんですよ。ウチの親や兄が夫の仕事を支援しているんだから。で、今回山村さんに調査をお願いしたいのは、私の彼のことなんです。彼はメガネをかけていて超かわいくて、映画を撮りながら自分も役者として活動しているアーティスト。結婚してからも、好きになった男の人はたくさんいましたが、恋愛関係になっても、“今の生活を捨ててまで手にする男でもないな”と目が覚めるのですが、彼は違いました」

千佳さんの浮気は旦那様にバレていないのですか?

「夫は外見こそ生理的に無理ですが、私のことはわりと見守って、応援してくれるんです。多少浮気しているな……と思っても、基本的にスルーしてくれます。私もそんな夫がいるから、自由にできることもわかっているのですが、今回の彼は違うんです。ずっと一緒にいたいし、“結婚しよう”とか言ってくれるし……でも彼には不審な行動が多く、それを山村さんに調べていただきたいのです」

彼はアーティストで、海外などからオファーがあることも多い36歳の男性。写真を見せていただきましたが、スッと背が高く、さっぱりとしたイケメンです。俳優の星野源さんにどこか似ています。

「恋のきっかけは、私が観に行ったダンス公演で友達に紹介されたこと。その時、彼は革素材のPコートを着ていて、とってもカッコよかったんです。渋谷の居酒屋で行なわれた打ち上げに参加し、その後、彼の家に泊まりに行きました。青山のおしゃれなマンションで、夜景が見えて感動的。彼は優しくて相性もバッチリ。その場でプロポーズされました。でも、私は結婚していることを彼に告げたら、“いつまでも待つよ”と言ってきたんです」

その言葉に、ハートに火が付いた千佳さん。朝帰りして家でくつろいでいると、昼頃に“昨日は楽しかったね。千佳ちゃんが結婚してても毎日会いたいよ”というLINEが入ったそう。家は都合が悪いというので、2回目のデートは千佳さん指定の、渋谷のシティホテルへ。

「ホントに離れられないと思いました。お互いとてもリラックスしていると、会話も弾みますよね。彼は手持ちのお金がないというので私が払いました。そんなデートを続けているうちに、彼のことを愛してしまったんです。私、守ってもらうより、誰かを守りたかったんです。彼にお金がなさそうな時は、2〜3万円あげることもありました」

しかし、交際から2か月、彼は連絡が取れない時間帯があることが増え、家に帰るというのに、青山方面に向かわず、山手線で池袋方面の電車に乗っていたことを見てしまったとか。

「その時に、もしかしたら彼は、私にウソをついているのでは……と思いました。女性の影がちらつくこともあり、不安でたまりません。私は、彼が詐欺師だったら彼を諦めて、生理的に無理な夫とまた結婚生活を送ります。どうぞ、調査をよろしくお願いいたします」

千佳さんは家族カードで無制限に買い物。生活費用の口座には、いつも100万円以上のお金が入っている。

※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換えています。

彼の正体は何だったのか……そして、千佳さんが旦那様からされた、恐ろしい報復とは?〜その2〜に続きます。