旨味の濃いモモ肉のハムとバターをサンドした「サンドウィッチ ジャンボン ブール」(400円)/ブーランジュリー ボネダンヌ

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2013年の秋に始まった、全国からこだわりのパン屋が集う日本最大級のパンの祭典「青山パン祭り」。その運営メンバーを中心に結成された“Bread Lab”は、とにかくパンが好きな編集者やデザイナー、ライター、パン屋などが集まり、パン祭りの運営や講義、ツアー、ワークショップなどの企画を行っている。そんなBread Labのメンバー、入江葵さんと多東えりかさんの2人が、今、気になるパン店&パンをセレクト。小麦の風味と香りが際立つシンプルなバゲットの名店から、厳選された素材の組み合わせが楽しめる菓子パンなど、職人もパンも魅力的な3店を紹介しよう。

【写真を見る】元パティシエの経験を生かしてパリの伝統的な焼き菓子「パン屋のマドレーヌ」(1個160円)も販売/ブーランジュリー ボネダンヌ

■ ブーランジュリー ボネダンヌ(三軒茶屋)

元パティシエの荻原浩シェフはパリ修行時代にパンの魅力に開眼。しっかりと焼き込み、香りを最大限に立たせた食事パンや、スペシャリテのバゲットを使ってその場で作るバゲットサンドが魅力だ。そんな4種類の中から入江さんがセレクトしたのは「サンドウィッチ ジャンボン ブール」(400円)。パリ定番のジャンボンブールは板状バター、ハム、パンが最高の相性だとか。

「パン屋のマドレーヌ」(1個160円)。元パティシエという経験を生かした焼き菓子も人気だ。

幾何学模様のタイルやアンティーク雑貨をディスプレイした店内の雰囲気はまさにパリそのもの。

■ コメット(赤羽橋)

パリの名店「デュ・パン・エ・デジデ」で6年修行した小林健二シェフの店。人気商品の「ピスタチオのエスカルゴ」(330円)は、フランス産のバターが香る生地とピスタチオペーストを渦巻状にした菓子パン。「ヴィエノワズリーは必食。定番のクロワッサンはもちろん、イチ押しはエスカルゴ。季節限定のフレーバーもチェック」(入江)。

店名を冠した四角いカンパーニュの「コメット」(1040円※ハーフは520円、1/4は260円)は、北海道産小麦粉に有機米の米ヌカを混ぜ、ほのかな甘味をプラス。皮は香ばしく、中はもっちりとした食感が特長。

店の外装は鮮やかな水色で統一。対面販売のアットホームさも魅力だ。

■ トシ オー クー デュ パン(都立大学)

朝6:00から焼きたてのパンが買える、パリのパン文化を体現する店。パリジャンが毎日食べる味を再現した「バゲット」(173円)や、スパイスをうまく使ったハード系パンがシェフならでは。週末には惣菜も登場する。「まず価格の安さに驚き。バゲットは歯切れがすごくよく1本食べられちゃう。このパンを使ったサンドイッチも美味」(入江)。

パンは常時約30種類を用意。スパイスやナッツを練り込んだ味わい深い生地のセミハード系パンも充実。

パリのパン店で2年間修行した川瀬敏綱シェフは「パンを“日常”にしたい」と話す。【東京ウォーカー編集部】