「失敗しない″部屋選び″テク」を専門家が指南。不動産屋に行く前に必見!

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4月からの新生活に住む賃貸住宅を探しているという人も多いでしょう。しかし、膨大な物件の中から、いったいどうやって探して良いかわからない……という人も多いのでは?
そこで今回は実際に部屋選びのポイントを専門家の意見も交えてご紹介します。

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■部屋選びは、事前の情報収集がカギ!

今までの住居探しといえば、住もうかなと思った街の近くにある不動産会社に行き、募集中の物件が載っている分厚いファイルを見て、不動産会社のお勧め通りに数件内見をして、その中から決めていなかったでしょうか。これが大きな間違いと断言するのが、総掲載物件数No.1の不動産・住宅情報サイト『HOME’S(ホームズ)』を運営する株式会社ネクストの山岡早穂さん。

山岡さんによれば、いきなり不動産会社に訪問するのはとても非効率。周辺家賃の相場も分からず、住みたい街や物件の条件も決まっていない中で住まい探しがスムーズに進むはずがありません。来店して初めて物件情報を見始めるとムダな時間を過ごしてしまうだけ。

■費用はトータルで想定しておこう

また家賃だけでなく、共益費や更新料、敷金、礼金、などトータルでかかる費用を想定しておくことも大切。例えば、家賃は安かったけど、初期費用も含めて考えると別の物件のほうが安かった、という後悔が無いように注意が必要です。

やはり事前調査は重要。様々な条件で検索してみたり、好きな条件で並び替えたりして、色々な物件を比較できる不動産・住宅情報サイトの利用は、もはや当たり前と言えます。

『HOME’S』ではまず、駅・沿線、地域、地図から住みたい街を検索します。特に決まっていない時は、通勤・通学時間から探すのがおすすめ。その後、詳しい物件条件を入力してから検索すれば、希望の物件は自ずと絞られてきます。これなら不動産会社の営業時間やペースに左右されること無く、じっくり自分のタイミングで物件選びが可能です。

■いざ、内見へ。ここでも注意事項が!

内見する物件はある程度決めた、いざ不動産会社へ!となった段階での注意事項。不動産会社とは良好な人付き合いを意識すること。

当たり前ですが、不動産会社さんも人なので、横柄な態度をとる人や極端に身なりがだらしない人だと「この人なにかトラブルを起こしそうだな……」と警戒されてしまいます。

逆にきちんとした態度で接して、「この人のために良い住まいを探してあげよう」と思ってもらえれば、住まい探しがスムーズに進むこと間違いなし。

■内見時には共用場を確認しよう

また山岡さんによれば、内見時には物件だけをチェックするのではなく、集合ポストやゴミ捨て場を必ずチェックすることが重要とのこと。住民のモラルというものはこのようなところにでてくるものだそうです。

この物件にはどんな人が多く暮らしているのかを聞くのも参考になります。どうしても隣人が気になる場合は、不動産会社から大家さんに聞いてもらうようお願いしてみるのも手です。また内見はなるべく昼間の時間にやること。陽あたり良好!などは昼間にしか実際わからないのですから、当然必要ですね。

■内見後にやるべきことは、ズバリ「歩く」!

もうあと数件に絞った後にすべきこととして山岡さんがあげるのが、実際に最寄り駅から自分の足で歩いてみること。地図では勾配はわかりませんし、内見時の車移動では街の雰囲気もわかりません。

独身の人ならコンビニや夜遅くまでやっているスーパーは近いのかなどがチェックポイント。周辺環境を知ることで、「実際に住んだらどうなのか」がわかるでしょう。

■沿線で選ぶなら、距離よりも所要時間、そして始発駅かどうか

最後に筆者の意見として付け足したいのがこれ。人気の街というのは、やはり家賃相場も高くなってしまいがち。それなら通勤通学時間で選ぼうと思うのも当然かもしれません。ここで重要なのが、最寄り駅が特急や快速が止まる駅なのかということ。

いくら大都市圏に近くても各駅停車しか止まらない駅では、電車の本数も少なく、乗り換えも必要になってくれば、不便この上ないことになります。まして大都市圏の鉄道会社の中には、各駅停車の電車を極めて冷遇(所要時間がかかる・本数が少ない)している鉄道会社もあるので要注意、所要時間が隣の特急停車駅の2倍かかる路線も。それならば多少定期代がかかっても特急停車駅を最寄りにすべきでしょう。

また始発駅かどうかも重要です。例を挙げれば、東京地下鉄の東西線・妙典駅は快速も止まらない駅ですが、朝3本に1本が妙典始発、つまり朝の大混雑の中、座って通勤通学することが可能なのです。なぜかというと、妙典駅の近くに車両基地(検車区)があり、ここから出発してくる電車は当然乗客がいないので、らくらく着席通勤ができるのです。

中には京成線の青砥駅のように、スカイライナー以外はすべて停車し、朝の時間は折り返し始発が10分に1本ある駅も。これも着席できる可能性が非常に高いので、よく鉄道時刻表を見て、折り返し始発駅もチェックしておくと、らくらく通勤が可能になります。

さすがに夜の帰りは着席できなくても、車両基地がある最寄り駅は、終電最後の停車駅になることも多く、終電時刻が遅かったりするので、無駄なタクシーを使う必要もないことになり、非常に便利。どの鉄道会社にも車両基地は存在するので、その始発駅かどうかというのは、かなり重要なファクターと言えるでしょう。

また経路に乗り換えが存在する場合などは、乗り換えが便利かどうか、中には東京駅の京葉線のように、とんでもなく距離が離れているホームもありますから、ここも要チェックポイントです。


いかがでしたでしょうか。賃貸住宅の選び方、まだいいやと思っていると良い物件はどんどん成約していってしまいます。まだ間に合いますから、じっくり賃貸住宅情報サイトを見て、どうするかをはっきり決めるべきですね。

お話をお伺いした人
山岡早穂さん
/株式会社ネクスト広報担当・お部屋探しアドバイザー