ヘンな漢字の由来「人という漢字は二人ではなく一人の形から成り立っている」

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日本人は、表意文字の「漢字」と表音文字の「ひらがな」「カタカナ」と3種類の文字を使います。この漢字、年月とともに変遷を経て現在の形になったわけですが、中には「えっ、こんな由来だったの?」と驚く文字があります。そんな面白い由来の漢字をご紹介します。

●人
人が二人で支え合っているところをかたどったもの、という説が広く知られています。しかし、甲骨文字までさかのぼると、横から見た「人間が一人で手を下に下げて、腰を曲げた姿」をかたどったものだそうで、人は一人のようです。

●暴
訓読みすると「暴す」(さらす)となりますが、これは「動物のはいだ毛皮を太陽に当てて乾かす」ことから作られた字だそうです。暴に入っている日が「太陽」です。ですから暴力は「力をさらす、見せる」ということになるのですね。

●杉
木偏の横の3本線は、もともと「三」だったそうで、葉がたくさん茂っているところをかたどったものと考えられるそうです。ですから、杉という字は針みたいな葉がたくさん生える木というわけです。

●天
この「天」という字も甲骨文字までさかのぼると面白い形です。人間を単純に描くと、マッチ棒に手足が生えたような形になりますが、まったくそのような形をしているのです。

天は、もともと人間の頭を指す漢字だったようです。人間の一番上にあるもの→上の方→空→天というように意味が転化していき、形も人の上に何か乗っけたような字になったのだそうです。

●童
もともとは、目の上に入れ墨をされた男の奴隷という意味の漢字だったそうです。「辛」(刃物)、「目」が漢字の中に入っているのはそういう理由からなのだとか。

●犬
犬と人間の付き合いは1万年以上も昔にさかのぼります。この「犬」という字も甲骨文字までさかのぼれるようで、甲骨文字では、まさに犬の形をそのままかたどったものです。

つまり頭を上にして、縦に犬を描いたのが甲骨文字の「犬」です。左の部分が前足と後ろ足、点と上に突き出た部分が耳と頭で、最後の「ハネ」の部分は巻き上がった尻尾なのです。

いかがだったでしょうか。普段何気なく使っている漢字も、その由来をひもといてみると意外な成り立ちがあるものなのですね。


(高橋モータース@dcp)