元祖・崖っぷちアイドルとして親しまれた熊切あさ美さん。結婚は?出産は?と自分に問うた日もありましたが、現在、46歳のおひとり様ライフを満喫中。世間体や一般論は脇において、自分らしい日々を送っています。とはいえ、年齢を重ねるごとに実感する健康やお金のことについて、聞いてみました。

【写真】釘づけ必至!スラッと伸びた美脚を披露する46歳になった熊切さんの今(7枚目/全8枚)

「40代で更年期症状に」ホルモン療法を始めると

── 1998年にアイドルグループ「チェキッ娘」のメンバーとして芸能界デビューを果たし、その後「元祖・崖っぷちアイドル」と親しまれ、現在はバラエティや俳優活動など幅広くご活躍中の熊切さん。46歳の現在も美しさを保つ体づくりに余念がなく、グラビア時代と変わらぬスタイルをお持ちです。体や心の変化も現れてくるお年頃でもあると思いますが、ご自身の体とはどう向き合っているのでしょうか?

熊切さん:じつは40歳を超えて体の不調を感じることが多くなり、1年ほど前からホルモン補充療法(HRT)を始めました。精神的な不安定さや疲れやすさ、ほてりといった更年期の症状が表れて、生理が7日あるときもあれば1日で終わってしまうことも。周期も不順で1か月に1回のときもあれば、3か月に1回もある。「ちょっとおかしいな」と感じてクリニックで相談し、女性ホルモンの数値を測ってみたら、やはり数値が低くなっていたんです。

ホルモンを飲み薬と貼り薬で補充することで症状が改善するといった、海外でも一般的な治療の説明を受け、ホルモン補充療法(HRT)を始めることにしました。それで生活の質がグンと上がりました。加齢とともにいろんな症状が出てきても、一つひとつ丁寧に向き合ってメンテナンスしていくしかないなと思うきっかけになりましたね。

小さい頃は引っ込み思案な性格だったけど、芸能界へのあこがれを抱き始めたのもこの頃

── 熊切さんはクインケ浮腫(唇やまぶた等の真皮深層から皮下組織に突然生じるむくみ)であることも、公表されていましたね。

熊切さん:もともと目元や口元が何の前触れもなく急速に腫れる症状が20代からありました。ずっと原因がわからなかったのですが、44歳でやっと「クインケ浮腫」と診断がつきました。

1年に数回ほど、四谷怪談のお岩さんのように目元が腫れ上がり、コンタクトレンズも入れられないし、人前にも立てず、お仕事に影響がありました。診断がついたものの、はっきりした原因がまだ不明の病気のようで、今は月に1度の注射と薬の処方で症状が出ないように気をつけています。

私がそうだったように、同じ症状で悩んでいる人は絶対いるはずと思い、病気を知ってもらうきっかけになればと公表しました。

46歳独身「老人ホーム入るため」貯金している

── 40代になって体の変化だけでなく、心の変化もあるとのこと。

熊切さん:ひとつは結婚や出産に関する考えの変化です。私はもともと結婚を焦っているタイプでもなかったのですが、子どもに関しては別で、やはり女性に生まれた以上どこかで「いつかは欲しい」と思っていました。でも、子どもを産むには年齢のタイムリミットがあります。

結婚もしていませんが「今産んだとしたら…」と、想像したのは40歳の頃。子どもを産める年齢の考え方はさまざまですが、私の場合、周りが「42~43歳なら妊娠も可能」とすごく言って来て、さらには「絶対産まないと後悔するよ」と言われることも。そういう声が大きすぎて、私も「そうだよね。急いで結婚して産んだほうがいいのかな」と、すごく悩んでしまった時期がありました。

だけど、44歳を過ぎるとそのようなことを言ってくる人が減り、自分でも「私は子どもを産まない選択をしたんだ」と、思えるようになりました。究極、もしどうしても欲しかったら「養子などの手段もあるかもしれない。意思があれば、何かしらで子どもに関わることだってできるはず」と。そこからは自分の人生を楽しもうと、切り替えることができました。

あと、子どもを産まなくてもいいと思えたのには、妹の子どもである姪っ子や甥っ子の存在、そしてなによりそばにいてくれる愛犬の存在も大きかったと思います。愛犬が家族になってくれたことで心の安定につながったと思います。

「40歳を過ぎたら生きるのがラクになった」とライフスタイルの変化を語る熊切さん

── 結婚観についても変化がありましたか?

熊切さん:結婚も、今のひとりの生活に誰かが入ってきて、生活できるのかなと思ってしまいます。「するなら別居婚がいいかも」と思ったり(笑)。もちろん相手にもよるでしょうから、わかりませんけど。今は「おひとり様がラク」という心境にたどりついています。

「独身で寂しくないの?」という意見もあるかもしれませんが、独身だからこそ楽しめることもあるので。40代後半、そんなひとりの楽しみ方がわかってきたというのもあります。

── 独身の方の多くは、なにかあったときや将来が心配という方が多いようです。熊切さんは、老後についてはどのようにお考えですか?

熊切さん:まさに、私は対策をしていて、3日間私から連絡がなかったら、親友が家を見に来てくれることになっています。鍵を預けていて、銀行口座の情報なども共有し「何かあったときにお願いね」と言ってあります。そういう友だちに出会えたことは幸せですね。将来については、老人ホームに入るお金を今からしっかり貯金しておかなければと思っています。

「特別な日なんて来ない」日々を愛するように

── 40代になって日々の生活のなかでも変わったことはありますか?

熊切さん:最近は、コスメの選び方が変わりました。いろいろと試した結果、高価なものよりも、ドラコス(薬局で買えるコスメ)などが成分もシンプルで、肌に負担が少なく、使いやすいと感じ始めました。若いころは、出先やメイク室でコスメを広げたときに「ブランド品が入っていたほうがいい」という、誰かに見られることを意識した感覚がありました。でも、今はそういうことも気にならなくなりましたね。

また、以前は、高くても欲しいなと思ったものはよく考えずに買って「いいものは特別な日に使うんだ」と大切に取って置いたりしていましたが、特別な日なんて来ないんですよ。機会を失って使わないともったいないですし、今使うことを大事にしたい。そもそも、毎日が特別な日だと思って生きていかないといけないなと思うようになり、買うものにも変化が出てきました。

先日、友人のほしのあきちゃんとランチしたときに「おばあちゃんになったら重いバッグや小さすぎるバッグなんて使えないんだから、今使わないと!おばあちゃんになったらタオルも入れなきゃいけない、飴ちゃんも入れなきゃいけない、お薬も入れなきゃいけないのよ」って、言われたばかり(笑)。本当にその通りだなと。年齢とともに事情も変わるわけですから、いつまでも同じ感覚ではいられないことも再認識しました。

── たしかに、自分を取り巻くものがいつまでも同じではなくなってきます。40代は心身ともに変化が起こるさまざまな気づきが、いい年齢を重ねるための成長をさせてくれそうですね。

熊切さん:高校生の頃からずっと誰かと比べられてきたから、周りをうらやましく思うことも多かったし、ネガティブで「自分は下なので」という感覚がつねにあったんです。だけど、今はやっと人と比べるのではなく、自分の幸せの基準が見えてきました。自分を愛することが幸せの始まりだったんです。

今日も美味しいご飯が食べられたし、かわいい犬と一緒に生活できているし、部屋もきれいに掃除して、気持ちよく寝られることに幸せを感じられる。身近なところに幸せになれる要素はいくつでもあるということに気づいて、自分のことも愛せるようになってきました。

若い頃は億劫に感じていた掃除や運動も、自分を大切にすることにつながっていて、掃除をすることで部屋もきれいになって、自分の心もすっきりするし、運動することによって気持ちもデトックスして、体も健康になる。すべて好転しているように感じます。まさに運を動かすと書いて運動なんだなと。部屋をきれいにすると、いらないものが明確になって処分できるようになり、不要なものを買わなくなりお金も使わなくなりました。

そして寝る前に「今日も1日幸せだったな。ありがとう」と、自然と感謝できるようになりました。平凡な日々の価値がようやくわかる年齢になった気がします。

取材・文:CHANTO WEB編集部 写真:矢島泰輔 熊切あさ美