【漫画】「運も実力のうち」は果たして本当なの!?遂に運が科学で数値化&運用、人生が激変した会社員【作者インタビュー】
【漫画】本編を読む
SNSを中心に漫画をいくつも公開している今井大輔(@dice_k_imai)さん。X(旧Twitter)に投稿された「ラッキーポイント」は6.4万超えのいいねを獲得して注目を集めている。主人公は運がポイント化されたアプリで自分の運を会議で使うも、運のない部下のせいでストーリーは意外な方向へ発展していく。本作を描いたきっかけや今後の展望などについて、今井さんにインタビューした。
――本作を描こうと思われた経緯について、お聞かせください。
担当編集さんと新連載の企画の打ち合わせをすることになり、事前にいくつかアイデアを考えて持っていったら、わりとどれも気に入ってもらえ、全部やろうという流れで、毎回設定の違うオムニバスの連載をすることになりました。その第1回目が「ラッキーポイント」でした。架空の設定を考えることは得意な方で、ヒントは全部日常の中にあるものなのですが「ラッキーポイント」は、朝、テレビでやってた星座占いを見たときに思いついた気がします。
――本作を描く際に工夫された点などがあれば、教えてください。
ラストまで描かない、というのがこの作品の工夫したところです。この作品は「ここからハッピーエンドに向かうんだろうな」とわかるところで終わってます。多くの人にラストを想像させられた時点で、物語の役目は終わっているなと思い、そこで止めました。あと、正直に言えば「運の数値化」というのはだいぶ粗い設定で、1話読み切りの短編だからこその設定だったと思います。粗さを感じさせる前に読み切らせてしまう展開の速さは意識しました。
――運が数値化されて運用できるとはおもしろいですね!今井さん自身、「運」とはどういうものだと思われますか?
「言い訳」と「慰め」だと思います。夢がない答えですいません。基本的に世の中不平等で不条理だと思ってるのですが、そう思えない人が言い訳や慰めに使う言葉だったり、事実のあとで、理由を分析しきれないときに使うあきらめの言葉でしかないと思ってます。あきらめた結果、僕自身は運がいいと思ってます。
――杉本さんは、なぜこの会議に60ポイントも使われたのでしょうか?
出世する人、結果を出す人は、ここぞ!というときに、ちゃんと能力を全振りしてる気がするのですが、その感覚が自然に杉本さんの行動としてあまり考えずに描いてました。
――最後に、今後はどんな作品を描かれる予定ですか?
今まで日常で何気なく拾ってたものや、編集さんとの雑談で生まれたものを描いてきたので、特別描きたいものというのはないのですが、人の感情を描きたいとは思ってます。喜怒哀楽だけじゃない、「喜」と「怒」と「哀」と「楽」の間の感情、名前のついてない感情を描きたいです。なので、ジャンルや枠は何でもいいです。実際、自分が描くとは思ってなかったジャンルを描いたりしてますので、今後どうなるかは僕もわかりませんが、楽しんでもらえるように工夫していこうと思います。
本作は意外なラストを迎え、驚きを隠せない読者も多いことだろう。運について興味や関心がある人は、ぜひ一度読んでほしい!
取材協力:今井大輔(@dice_k_imai)