ちょっと調子が悪い時に、気軽に相談できる先でありたい―「わたし漢方」代表取締役 丸山優菜さんインタビュー
取材・文:ねむみえり
撮影:三浦晃一
編集:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部
ここ数年で、より自分自身にあったサービスを手軽に受けられるようになってきました。
そんな中で、今回インタビューしたのは、パーソナル型の漢方サービス「わたし漢方」を提供している、わたし漢方株式会社の代表取締役・丸山優菜さん。
「近所の薬局の、漢方に詳しいお姉さんに相談する」ぐらいの距離感で気軽に使ってほしいと語る丸山さんに、サービスの裏側から、漢方の飲み方のコツまで、さまざまな角度からお話を伺いました。
■重い生理について病院で相談したら、”クセ”の強い形で漢方と出会った
ーー丸山さんが漢方と出会ったきっかけはどのようなタイミングでしたか?
地元の婦人科で検診を受けた時、ついでに生理が重いことも相談したんです。そうしたら、診てくれた男性の医師に「女の子の体はよく分からないんだよね」と言われて……。とりあえず月経困難症だとして、漢方を3種類出してくださったんですけど、あまり漢方に詳しくない様子だったんです。
ーーそれは少し不安になってしまいますね。
貰った処方箋は、地元のよく行く薬局に持って行きました。すると、その薬剤師さんに「これ本当に全部飲むの? なんて言われたの?」と聞かれたんです。そこは、調剤だけではなく漢方薬局でもあるので、薬剤師の先生は漢方に詳しい方だったんです。それで、病院であったことを伝えたら、唐突に「あなたはまず、サラダじゃなくておでんを食べなさい」って言われて。
なので、病院では漢方を3種類出されて、薬局ではなぜか「おでんを食え」と怒られたのが漢方を意識し始めたきっかけですね。
ーーすごくインパクトのある形で漢方と出会ったんですね!
当時は、何で「おでんを食べなさい」と言われたのか分からなかったんですが、後になってから、体を冷やす生野菜のサラダじゃなくて、火の通った根菜が入ってるおでんの方がおすすめって意味だったんだなって分かりました。
ーーもともと生理が重かったとのことですが、漢方に出会うまではどのように対処されていましたか?
とりあえず痛み止めを飲んでいました。あとは、経血の量が多いのも、私は多いんだよな、ぐらいの感じでしかなかったので、どうにかしようとまではそんなに思ってなかったですね。吐いて倒れるぐらいになって、ようやく気にするようになりました。
生理痛っていうとよく腹痛でお困りの方が多い印象ですが、私の場合はそれよりも吐き気がひどくて。出先で吐いちゃって動けなくなったこともあってすごく困っていました。今でもたまにしんどい時はありますけど、もうだいぶ良くなりましたね。
ーー生理の重さの改善にはやはり漢方を使いましたか?
そうですね。あとは、体を冷やさないように、なるべく冷たい飲み物を飲まないようにしたり、ストレスを溜めたりしないように意識するようにもなりました。
■「漢方」についてもっと知ってほしくてパーソナル型の漢方サービスに参加
ーー「わたし漢方」に参加しようと決めたポイントはどのような部分ですか?
もともとマーケターになろうと思って、いろいろな分野に興味を持っていたんです。「わたし漢方」は薬剤師が創業したのですが、その時にマーケターとしてお誘いいただいて。そこで、主に女性の健康について、改善策をご提案できるというのはいいなと思い、参加を決めました。漢方って既にある手段だけれども、意外と知られていないのかな? というところでも興味を持ちました。
ーーたしかに漢方って、どこでどういう風に相談したらいいのか分からないです。
漢方薬局って1、2軒ぐらいなら結構どこにでもあるんですけど、ちょっと入りにくい雰囲気とかあるじゃないですか(笑)。
それに、私が最初にかかった先生みたいに「よく分からないけどこれ飲んどけ」って漢方を出されたら、あんまり信用できないなとも思っていて。漢方ってどういうものなのかという理解がもっと広まれば、自分の体調改善に活用してみようと考える人が増えるんじゃないかなという思いがあります。