未成年に対する買春などの罪で有罪判決を受けたジェフリー・エプスタインとの関係を認め、イギリス国内で大きな批判を浴びたアンドルー王子。昨年、公務から一時引退すると発表、今も公の場所には出てきていない。王子は「残っている、エプスタインの捜査に関して全面的に協力する」と声明を発表しているけれど、ニューヨークの検察は「王子は一切協力していない。連絡も取れない」。王子も王室も検察を無視していると非難していた。

今週、ニューヨークの連邦検事はエプスタインの捜査に関してアンドルー王子に証言するよう正式に要請。アメリカ司法省が刑事共助条約を適用し、イギリス内務省に正式な要求をしたことが明らかになった。この条約は刑事法を執行するために情報を収集、交換するための仕組みを決めたもの。報道によるとアンドルー王子は証人であって、捜査対象ではないという。

もしこの依頼が通れば、アンドルー王子は法廷において口頭でエプスタインとの関係について答えるか、書面で回答することになる。現時点ではイギリスから遠隔で答えると見られている。

ちなみに王子の法律チームは今週声明を発表、「協力的ではない」というクレームに対して「王子は今年に入って少なくとも3回、証人として協力すると申し出た。でも司法省は彼ら自身が決めた機密保持契約を破るという規則違反を犯し、王子が協力していないと主張している。そうすることで彼らは世間の支持を得ようとしている」と反撃。「王子は最近も証言する意思を明らかにしていたから、条約を適用したことはとても残念だ」とコメント、司法省のスタンドプレーだと主張している。エプスタインが勾留中に自殺したことから、この事件は今も多くの部分が不透明。アンドルー王子の証言で新事実が明らかになるのか注目したい。

text: Yoko Nagasaka