高い化粧品やサプリ、美顔器があれば安心?美人皮膚科医がズバリお答え~Vol.4〜
巷で話題になっている美容情報の中には、効果が期待できないどころか、老化を加速させるものも含まれているって知っていますか?皮膚科専門医で銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子先生は、著書『女医が教える、やってはいけない美容法33』の中で、皮膚科専門医の視点で私たちの勘違いをズバッと斬っています。
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堅実女子のみなさんの中には、「いろんな美容法を試しているけれど、結局どれが良いのかわからない......」という人も多いのでは?
そんな悩める堅実女子のために、慶田先生にアドバイスを伺いました。
慶田朋子先生…銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。銀座ケイスキンクリニック院長。最新の照射機器と注入治療を組み合わせ、メスを使わずマイナス7歳を叶える美容皮膚科医。2019年6月に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)発売。美人で気さくで、頼れる先生。
化粧品に必要なのはシンプルな機能
ーーいろいろな化粧品があって、どれを選べば良いか迷ってしまうことが多いです。やはり、高い化粧品の方が、高い効果が期待できるのでしょうか?
慶田先生:「価格の高い化粧品は、それなりに良いものを使って作られているので、テクスチャーや香りなどが上質です。また、良いものを使っているんだという気持ちは、それだけで使う人の気分を上げてくれますよね。高価なものの方が、化粧品としてのスペックは高いと思います。
でも、それはあくまで化粧品の中で比較した場合の話。タルミには効かないなど、化粧品で叶うことは残念ながら限られているのです。
そう考えると、化粧品に無尽蔵にお金をかければ良いということではないと思います」
ーーでは、価格以外で化粧品を選ぶときにチェックすべきポイントはありますか?
慶田先生:「スキンケアの基本は優しく洗って、きちんと潤し、紫外線やブルーライトなど太陽光をカットすること。この『洗浄・保湿・光対策』の3つをきちんとカバーしていることが大切です。あとは、かぶれないなど自分の肌に合っていること。化粧品でできることの限界を考えれば、『アゲル』『押し出す』といった他の機能に大枚をはたく必要はないかなと美容に携わる医師としては思います」
プチプラスキンケアなら、大手メーカーのものがおすすめ
ーー金銭的に余裕がない場合、プチプラ化粧品でも大丈夫でしょうか......?
慶田先生:「プチプラなら、大手メーカーさんのものがおすすめです。豊富な実績としっかりした研究所を持っている大手メーカーさんは、やはり底力があります。プチプラでも良いものが揃っているなという印象です」
ーープチプラでも良いものがあるなんて、ちょっと安心しました(笑)!
サプリは継続して飲むことが大切
ーー美容のためにサプリを飲んでいる堅実女子も多いようです。
慶田先生:「サプリは成分がそのものの形で届くのではないのですが、合成のスイッチを入れることでコラーゲン密度が高まったり、角層の水分量が上がったりすることが分かっています。セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなどの摂取による効能は10年ほど前からデータが揃ってきました。
ただし、化粧品と同様、高価なら高価なほど良いというわけではありません。1種類で何万円もするものは、ちょっと高すぎかなと感じます。
サプリを飲むなら、害がないかの試験を経た、信頼できる会社から出ているものを選びましょう」
ーー中には2週間ぐらい飲んで、変化を感じられないと飲むのをやめてしまう人もいると聞きます。
慶田先生:「サプリは継続して飲むことが大切です。最低4週間、できれば2か月は継続して飲みましょう。
継続するにはやはりお財布と相談しなければなりません。『現状、特に困っていることはないけど、何となく飲んでいる』という方なら、サプリよりも美容医療の施術を受けた方がコスパは良いと思いますよ」
時間とお金のバランスを考えれば、美容医療の方がお得なことも!
何に時間やお金をかけるのかを考えよう
ーー家電メーカーからもいろいろな美顔器が出ていますよね。でも、毎年のように新しいバージョンが出るなど、どれにしようか迷っている人が続出中です。
慶田先生:「家電メーカーの美顔器に効果が期待できるかとなると......疑問符がつきます。やはり医療の現場で使用している機械とは明らかに異なりますし、医師が考える有効性をクリアできるものはまず難しいので。たまに『医療現場でも採用されている......』というフレーズを耳にしますが、同じ高周波でも出力レベルとエネルギーの到達深度が全く違います。本当に医療機器レベルなら、危険性も高い機器ですので、それを扱う人はきちんと資格を持っていたり、訓練を受けたりしていなければ法律違反になります。誰でも買える=使用方法を逸脱しても火傷しない程度のエネルギーレベルしか出ない=効かない、という構図です。
効果があるかとなると、やはり化粧品をはじめ、その他の市販のアイテムには限界があることを否めません。より効率よく結果を出したいなら美容医療をおすすめします。美容医療には、主に形成外科医が行う美容外科治療と、皮膚科医が行う美容皮膚科治療があります。このうち私が力を入れている美容皮膚科は、メスで切らないで、照射や導入治療で少しずつ肌質を高め、その方の魅力をナチュラルに最大限に引き出すもの。効果は比較的直後から実感しやすいですが、痛みは無いか軽い施術がほとんどで、赤くなる腫れるなどのダウンタイムがほとんどなく、初心者でも試しやすいのも特徴です。
時間の制約や経済的なバランスを考えて、何に重きを置くかを考えることはとても大切。せっかく時間やお金をかけるなら、意味のある行動をしたいですよね。
そのためには、どの情報が信頼できるか、そうではないのかを正しく知ることが大切なのです」
『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館) 正しい知識を身につけることが美への近道。