【連載:シネマ守銭奴】『HICK ルリ13歳の旅』の見どころ(銭どころ)※イラスト一部掲載

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若くして既に天才女優として名を馳せているクロエ・グレース・モレッツですが、意外にも本作が初の単独主演作品だそうです。


これまで『キック・アス』や『モールス』、そして2013年に公開を控えている『キャリー』と、もっぱら"多くの血が流れる映画"への出演が多い クロエさんですが、初単独主演として選んだ本作は、パンフレット曰く"ファンタジックな青春ロードムービー"・・・。内容をざっくり話すと「若い娘が水着 みたいな格好でヒッチハイクして、案の定いろいろ怖い目にあう」そんな映画でした。キック・アス信者としては「そんな生ぬるそうな作品で大丈夫?」「悪者 を八つ裂きにするシーンはないの?」と、かえって心配になるかもしれません。しかし普通の人を演じられてこその天才女優なので、ある意味本作はクロエさん の純粋な演技力が見られる映画とも言えます。なので、とりあえずキック・アスの事は一旦忘れて観て下さい。【銭払いポイント】
・ケータイ小説のような軽さ・・・100円
・母親役のジュリエット・ルイスが良い(金髪、厚化粧、ケミカルウォッシュ、そして娘の誕生日プレゼントに拳銃!こんな母親は嫌だ!)・・・750円
・カウボーイハット野郎の妙な存在感があとを引く・・・300円
・クロエさんの長い手足(短パン女子好きは必見)・・・200円

【銭返せポイント】
・ケータイ小説のような薄さ・・・-100円
・「映画が心の友」という設定をもっと活かしてほしかった・・・-100円
・もっとジュリエット・ルイスを!・・・-100円

と言うわけで、本作『HICK ルリ13歳の旅』は・・・
1,050円(税込)の価値あり!

ちなみに、[HICK]とは[田舎者、うぶな人、カモ]という意味だそうです。『HICK ルリ13歳の旅』というタイトルはなんとなくぼんやりと地味な感じがするので、もし自分が邦題をつけるなら『かっぺ少女ルリ ロードサイドで危機一発』( 髪ではなくあえて発)とかにしたいです。蛇足でした。





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「HICK ルリ13歳の旅」
ストーリー:『キック・アス』で注目を集めたクロエ・モレッツがヒロインを務める青春ロードムービー。農村に住む少女ルリの両親が相次いで蒸発してしまう。一人になったルリは、誕生日に銃を貰い、憧れの地ラスベガスへと旅立つ
監督: デリック・マルティーニ
キャスト: クロエ・グレース・モレッツ、エディ・レッドメイン ほか
上映時間: 95分
2011年/アメリカ

11月24日(土)より ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー!-------------------------------

死後
イラストレーター。1977年生まれ、愛知県出身、東京在住。蟹座。 「死後」という使いづらいペンネーム且つ節操のない画風で、雑誌、書籍、CD、web等、様々な媒体で活動中。
主な仕事・・・NHK「おやすみ日本」眠いい昔話コーナー/CD『ほーひ』mmm/書籍『コケはともだち』藤井久子著/雑誌anan、BRUTUS他  ホームページ