ツイッター上で水圧破砕(ハイドロ・フラッキング、天然ガスの採掘方法)について他のユーザーと舌戦を繰り広げたショーン・レノン。議論はヒートアップし、「妊娠中絶」というショッキングな言葉まで飛び出す一幕もあった。

ショーンは9月19日、自身のツイッターに水圧破砕についての記事のリンクを投稿。これに対して水圧破砕を支持するアイルランド出身の映画監督フェリム・マカリアーらが食いつき、ショーンの考えについて議論が始まった。マカリアーはショーンが投稿したコロラドの天然ガス井戸の爆発についての記事は圧力が問題だったとし、ツイッター上で「環境保護主義者は多様性を受け入れる態度を取るが、意見の相違だけは受け入れない」と批判。これに対しショーンは、「暴力的な脅威は見逃すわけにはいかない」と返した。


この後、今度は別のユーザーが、ショーンの母親で、彼と同じく水圧破砕反対の立場を取るオノ・ヨーコを侮辱。このユーザーは素性を明らかにしていないが、「あなたの母親が世界中でわめいていることは、全てあなたたちが偽善者だということから来ている!」と投稿。ショーンは、「君は妊娠中絶について議論をしたいということでいいのかな?」と返信した。


マクレアーは現在、水圧破砕についてのドキュメンタリー『FrackNation』を制作中で、メディアは事実をねじ曲げ、誇張しているとし、生活が改善されていることについて触れていないと批判。最近のインタビューでは、「水圧破砕についてはまだまだ語られていない話がある」としている。

彼は20日、前日のショーンの「妊娠中絶」の発言について、「ショーンは反論されただけで妊娠中絶の話を持ち出した」と再度批判。これに対してショーンは、「自分の母親を侮辱されたからだ。なぜうそばかりつくんだ? 君の立場が悪くなるだけだよ」と反論した。


ショーンとオノ・ヨーコは、水圧破砕、そしてこれによる環境破壊に反対する意思を表明。「Artists Against Fracking(アーティスト・アゲインスト・フラッキング、水圧破砕に反対するアーティスト)」という団体をニューヨークで発足させており、『Time』誌によると、この団体にはポール・マッカートニーやリンゴ・スター、レディー・ガガ、ジミー・ファロン、オリヴィア・ワイルド、マーク・ラファロ、アレック・ボールドウィン、グウィネス・パルトロウ、アン・ハサウェイ、ジュリアン・ムーア、ユマ・サーマン、ヒュー・ジャックマン、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ズーイー・デシャネルなどが支持を表明している。

ジョシュ・フォックスによる2010年のドキュメンタリー『ガスランド〜アメリカ 水汚染の実態〜』で世間の注目を集めた水圧破砕。この番組は水圧破砕を行なうと水道水が可燃性になるほか、地元住民に深刻な健康被害を与えるなどのさまざまな被害が出ると警告しており、エミー賞をはじめ数多くの賞を受賞。その一方で、間違った情報を集めているだけだと批判もされている。

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