未婚率の上昇は、日本の社会問題のひとつです。特に男性の生涯未婚率(50歳時に一度も結婚をしたことがない人の割合)は深刻で、国勢調査によると2010年時点で20.1%となっています。

 男性の5人にひとりが未婚の時代。とはいえ、「絶対に結婚したくない」と思っている人は少ないのではないでしょうか。「結婚はしたいが相手がいない」という人がほとんどだと考えられます。

 では、どうしたら結婚できるのか。恋愛に関する著書を多数執筆、早稲田大学で「恋愛学」を教える森川友義教授は、今どきの結婚できない男に「お見合い」をすすめます。

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 今回のテーマはお見合いです。お見合いは結婚を望む男性にとって大変有効なのですが、おそらく読者の皆さんの中でお見合いをしたことがある人はかなり少数と思われます。

 仮に「お見合いをしてみないか」と声をかけられたことはあっても、恥ずかしいとか、面倒くさいといった理由で断ってしまったのではないでしょうか。最近ではあまり人気のないお見合いですが、実はかなり有効な出会いの手段で、特に後ほど述べる「3ない男」にはぜひともオススメしたい出会いの方法です。

 歴史的にいうと、1980年代の前半までは、社内恋愛とともにお見合いは非常に一般的な出会いの方法でした。10人いれば「お見合い結婚」「社内恋愛結婚」がそれぞれ3人ずつぐらいはいました。

 しかし1980年代後半から、核家族化と近所付き合いの急激な減少とともに、お世話をしてくれる仲人が減ってしまい、現在では20代で結婚するカップルのうち、お見合いで出会った割合は1%未満にすぎません(全体ではお見合いで結婚する男女は5.2%になりますのでそれなりの需要はあります)。

 とはいえ、以下の「3ない男」にとっては、お見合いは有効な手段で、ぜひとも試していただきたいものです。

「3ない男」のまずひとつ目は時間がない男性です。例えば1970年、だいたい40年前は日本人の年間就労時間は2250時間程度で、現在は1733時間とかなり減りましたが、それでもドイツの1419時間、フランスの1562時間と比較するとまだまだ長いほうです。就労時間が長ければ長いほど出会いの数が減る勘定なので、お見合いは効率的です。

 第2に出会いがない男性です。ひとつ目の「時間がない男性」と密接に結びついていますが、出会いの数が少なければ恋愛が成就できないのは当然です。特に職場に女性の数が少なければ少ないほど、「10人に3人の割合」で存在する職場結婚ができないことになるので、圧倒的に男性が多い職業(農業、建設業界など)に就いている人には、お見合いが必要になってきます。

 第3に「勇気がない男性」です。この「勇気がない」男性というのは、けっこう人数が多く、実際にお見合いで結婚した男性の多くはこのタイプの人たちのようです。やはり女性を口説くのには勇気がいりますので、お見合いで強制的に出会いを創出されると、ほかに出会いがない分、うまくいくという背景もあります。

 実は最近、お見合い人気復活の兆しが見られるという話を聞きました。もし自分が3つのうち、どれかに当てはまるとしたら、ぜひ、「お見合い」を考えていただきたいと思います。1回目は心理的敷居が高いでしょうが、思わぬ「掘り出しもの」もあって、やみつきになる人もいるそうです。

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