彼氏の本音は「体だけを求めて付き合っているわけじゃない」です

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彼に会えばかならずエッチ……わたしのカラダだけが目的なの?と思っている彼女に対して、彼は「別にカラダだけが目的で付き合っているわけじゃないし」と思っていたりします。
なのになぜ、彼女が「カラダだけが目的なの?」と思ってしまうほど、彼はエッチをしたがるのでしょうか?

■■彼は「中くらいの性欲を持つ男になりたい」と思っています

その答えは、じつは彼自身もよくわかっていないんですよね。よく「理不尽なくらい強い性欲に振り回されるのが若い男子だ」と言われるけれど、ホント若い男子の性欲の強さって理不尽そのものであって、そこに「なぜ」も「どうして」もないんですよね。


性欲強めの女子も、自分の強すぎる性欲に理不尽さを覚えているのかどうなのか?よくわからないのだけれど、男はとにかく理不尽さを覚えています。そして「できることなら強すぎる性欲ではなく、ちょうどいい中くらいの性欲を持つ男になりたい」と思っています。不条理に性欲に振り回されることに、彼自身すごく疲れているからです。

■■男子には「女子に受け入れてもらうことでしか消せない寂しさ」がある

とは言うものの、そのような「男子の台所事情」に同情するほど、女子もやさしくはないですよね。彼は「入れる」だけだけど、彼女は彼のを受け入れないといけないわけだし、身体的なリスクでいえば、彼は「出すだけ」だけど、彼女は「出される」わけだから、おいそれと「男子の性欲=理不尽=男子かわいそう」とは思えないですよね。


というわけで、もう1つ男子の事情をお話するなら、男子には「女子に受け入れてもらうことでしか消せない寂しさ」があります。この寂しさは、エッチすることでしか消えてくれないものです。何らかの趣味に没頭しても消えないし、仕事を熱心にしても消えないんですよね。ただ女子に受け入れてもらうことでのみ消えます。


よく若い男子って「彼女が欲しい」って言いますよね。初対面から仲良くなるくらいまでは、「彼女が欲しい」なんて言わなかった彼でも、仲良くなって何か月も経つと、「彼女が欲しい」と言いますよね。
これって、「寂しい」と同義なんです。「彼女が欲しい=寂しい=その寂しさは『女』にしか消すことのできない寂しさである」ということなんですよね。

■■恋にとって大切なこと

運よく彼女と付き合えるようになった彼は、この「女にしか消すことのできない寂しさ」を、彼女によって消すことができます。文字通り「おれのことを受け入れてくれた」喜びに身もだえしつつ、寂しさが消えていくのを、彼は嬉しく、また誇らしく思うのです。
そして、彼女に受け入れてもらえたという快感&喜びは、彼にとってどんな喜びよりも大きいので、彼は何回となく「しよう」と言ってきます。つまり、会うたびに「エッチしようよ」と言ってきます。
ここで彼女はガッカリします。彼はわたしのカラダだけが目当てで付き合っているのかもしれない、と思って。




理不尽なほどの性欲も、女子を通してでしか消えてくれない寂しさも、ともに、彼には自分の意思だけでどうすることもできないものです。
性欲や寂しさを男女ともに抱えているならば、お互いのニーズが一致して、それを受け入れ合うことですごくうまくいく恋愛になります。


でも片方が、たとえば「エッチばっかりしたいって、それ、ど〜ゆ〜ことよ」と思っていたら、結局その恋は破たんします。
自分の力だけではどうすることもできないものを相手に託すこと――こんなふうに心を開くことも、恋にとって大切なのです。


(ひとみしょう/作家)


『今夜はちょっと、恋の話をしよう』(ハウコレ編集部)