眠い……「春眠暁を覚えず」に限らず、これを読んでいるみなさんは年中、眠いのではないでしょうか。実は日本人の女性の睡眠時間は、世界的に見ても短いのです。どれくらい少ないのか、統計を見てみましょう。

日本の女性は世界一寝ていない?

OECD(経済協力開発機構)の2014年の国際比較調査によると、OECD加盟国の平均睡眠時間は8時間22分。これに対して日本人の平均睡眠時間は7時間43分。これ、下から2番目の短さです。さらに日本人の女性だけ限ってみると7時間36分と、調査対象国の男女別統計のなかでもっとも短い睡眠時間でした。日本より睡眠時間が短い国は韓国で7時間41分。ちなみにアメリカは8時間45分。よく寝ています!

また、2015年の日本人の生活時間調査(NHK放送文化研究所)によると、30代女性の平均睡眠時間は7時間5分。働くSuits世代は、もっと短いのではないでしょうか。ちなみに、上の年代はもっと短くて、40代〜50代の女性の睡眠時間は6時間41分。50代にいたっては6時間31分! きっと働き者なんですねえ……と、感心しているわけにはいきません。

大塚家具の調査によると、現代人の6割以上が睡眠不良を感じていました。

現在のご自分の「睡眠」に満足していますか?(データ出典:大塚家具)

睡眠不足は寝具で補えるの?

さらに、ふだん使用している寝具についても調査。ここで興味深い結果がでました。寝具への不満が高い人ほど、よく眠れていないという相関関係が見られるのです。

睡眠と今使用している寝具について(データ出典:大塚家具/n=995)

逆に寝具にとても満足している人は、睡眠にも満足しているという結果が出ています。

ストレスの多少や体調の好不調、ホルモンバランス、寝室の環境など、睡眠不足の原因は人それぞれ。睡眠は“寝だめ”ができませんから、日々の中で何とか解消していきたいもの。睡眠時間が十分に確保できないとなれば、少しでも就寝環境を快適にして、睡眠の質を高めるという手もあるでしょう。 

睡眠不足が続くと、脳が休めないことから日中のパフォーマンスが低下します。たとえば、連日2時間以上の睡眠不足を続けていると、2週間後には日中働いていても、徹夜した人と変わらない低パフォーマンスに落ちてしまいます。それだけではありません。睡眠不足の慢性化は、うつ病の引き金にもなりかねません。

世界的に見ても明らかに睡眠不足の日本人。まずは時間の確保。それ以外にも、寝室に朝日は入りますか? パジャマを着て寝ていますか? 枕は首の高さに合っていますか? 寝室や寝具の環境も見直して、快眠を確保したいところです。

眠ることは、大切な心身のリカバリータイム。