左から、ル・ミュゼの石井誠氏、フレンチレストラン バンケットの若杉幸平氏、モリエールの中道博氏、ラ ブランシュールの中本泰弘氏、フレンチレストラン アキ ナガオの長尾彰浩氏

写真拡大

本格フランス料理を、気軽に、リーズナブルな価格で楽しめるイベント「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク 2015」が、9月26日(土)から10月11日(日)まで、全国の約500店、北海道では26店の、参加フレンチレストランで開催。9月16日(水)から各店にて、予約の受け付けがスタートする。

【写真を見る】「この機会を利用して気軽にフランス料理を楽しんでください」と、同イベントにて北海道エリアのグランシェフを務める、モリエールの中道博シェフ

今年で5回目を迎える「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」。これは、フランスの美食術がユネスコの無形文化遺産に登録された2010年、フランスで自国の素晴らしい食卓を発見、再発見しようとの目的で開催されたレストランイベント「Tous au Restaurant」(皆でレストランに行こう)の日本版として、2011年に行われたのが始まりだ。

期間中、各参加レストランでは、ランチ2215円、ディナー5000円の共通価格で、それぞれオリジナルの限定コース(前菜+メイン+デザート+食後の飲み物)を提供する。

フランス料理にイメージされる、「重い」「高い」「特別」といった敷居の高いフレンチだけではなく、地方料理や家庭料理から派生するものなども取り入れ、フランス料理の多様さをアピール。各店、趣向を凝らしたメニューやもてなしで、“本来の食の楽しみ”を存分に味わわせてくれる。

また、今回は「グランシェフのOSUMITSUKI」とのテーマのもと、次世代シェフにフォーカスを当てて展開するのも特徴的。5周年にちなんで全国を5つのエリアに分け、各地のグランシェフらが地元で5名の若手シェフを推薦。日本のフランス料理の未来を担う彼らの存在と実力を紹介する。

北海道のグランシェフを務めるのは、名店モリエールの中道博シェフ。北海道のOSUMITSUKIシェフに推薦されたのは、ル・ミュゼ(札幌)の石井誠シェフ、ラ ブランシュール(札幌)の中本泰弘シェフ、レストラン ミヤヴィ(札幌)の横須賀雅明シェフ、フレンチレストラン バンケット(札幌)の若杉幸平シェフ、フレンチレストラン アキ ナガオ(札幌)の長尾彰浩シェフの5名だ。

推薦の理由について中道シェフは「それぞれフランスで修業を積み、フランス料理を心からリスペクトしている。そして北海道の食材と真剣に向き合い、北海道のフランス料理を作っている」という。

10月2日(金)のディナータイムには「ル・ディネ・デ・OSUMITSUKI」として、OSUMITSUKIシェフの各レストランにて、シャンパーニュ、フォアグラ、チョコレートなどの共通食材を使用したこの日だけのコースが5000円で提供(レシピは各店で異なる)されるので、こちらもチェックしたい。

このイベントに先駆け、先日、OSUMITSUKIシェフのレストランの一つである、ル・ミュゼでプレス発表会が開催。シェフたちの挨拶のなかで、「どうしたら北海道の魅力を伝えられるのだろうかと考えながら、日々素材と向き合っています。豊かで素朴な北海道の自然を、我々が表現する料理で感じてもらえたらうれしいです」と話す同店の石井誠シェフは、当日の参加者に“自然の循環”を表現したコース料理をふるまった。

北海道の自然の中で育まれた生命に敬意を払い、見た目の美しさ、サプライズ感、味のバランスや食感など、一品一品細やかな心遣いがなされた料理の数々に、参加者は一様に感嘆。お腹を満たすという食の役割をはるかに超え、芸術性かつ哲学的な感性を刺激する食・空間。それはフランス料理の表現力や可能性を多分に感じさせる、記憶に残るひと時だった。

「フランス料理は、重い、長い、高飛車と思われがちだけれども、今はそんなことはありません。北海道には素晴らしいシェフがたくさんいます。ぜひこの機会に、気軽に体験してください」と中道博シェフ。

このお得な機会を利用して、豊かで生き生きとした北海道フレンチをぜひ味わってほしい。【北海道ウォーカー】